アビスパ、復帰した福満のFK弾で怒涛の8連勝!
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福岡1−0栃木
サッカーJ2リーグ・アビスパ福岡は9月30日、ホームのベスト電器スタジアムに栃木SCを迎え、第23節の試合を行った。
過酷な11連戦の10戦目となったこの試合、アビスパは前節から大幅に選手を入れ替える大胆なメンバーチェンジを敢行。FW城後寿、MF鈴木惇らベテラン勢とJ初出場となる19歳のDF桑原海人、20歳のDF三國ケネディエブスらが先発メンバーに名を連ねた。
前半、福岡はボールを素早く動かしながらサイド攻撃に出る。左サイドのMF菊池大介とFW木戸皓貴の連携でゴールに迫るが、栃木GKオビ・パウエル・オビンナ(U21、ユニバーシアード日本代表)を中心とした堅守に阻まれる。一方の栃木はFWエスクデロ競飛王にボールを集めるが、福岡はDF上島拓巳らが競り合いを制し、決定的な場面をつくらせない。前半終了間際の42分、福岡は負傷したMF東家聡樹に代え、8月12日以来のベンチ復帰をはたしたMF福満隆貴がピッチに入った。
後半に入ると、福岡の長谷部茂利監督がまず動く。56分、MF前寛之、FW遠野大弥、FWフアンマデルガドを一気に投入。ここまでの連勝を引っ張ってきた3選手がピッチに入ると、福岡の攻撃は一気に加速する。
FW遠野がスピードとテクニックを生かして栃木DF陣の裏をつき、FWフアンマは前線のターゲットとして力強くボールを競る。MF前は巧みにボールを奪って前線の両選手に配球する、福岡の勝ちパターンが動き始めた。
そして82分。栃木ゴール正面近くでFW遠野が栃木DFに倒され、フリーキックを獲得。これまでFKを蹴ってきたDFエミル・サロモンソン、MF鈴木惇はどちらもメンバーにいないなか、ボールをセットしたのは途中出場のMF福満だ。「プロになってからあんな場面でFKを蹴るのは初めて」という福満が右足で放ったキックは、美しい軌道を描いて栃木DF陣がつくる壁を超え、ゴールに突き刺さる。ここまで耐えに耐えた選手、スタッフ、サポーターの喜びが爆発した。
試合はこの1点を守りきったアビスパが勝利。これで、クラブ記録に並ぶ8連勝となった。順位は1つ上がって3位となり、J1昇格が一気に現実的なものになってきた。
いよいよ次節10月4日(日)は11連戦の最終戦、相手は現在2位のギラヴァンツ北九州。「福岡ダービー」を最高の状態で迎えるアビスパは、クラブ史上初の9連勝を飾って11連戦を終えることができるだろうか。10月からJリーグの観客数制限は緩和され、ベスト電器スタジアムの席数も増加。ぜひ、「強いアビスパ」の姿をベススタで見届けてほしい。
【深水 央】
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