2024年12月23日( 月 )

【福岡県知事選2021(9)】3人衆でなく2人衆か

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蔵内勇夫福岡県議会議員の気配り、天下一品

 福岡市のある県議会議員とは長い付き合いになっている。筆者とは、同議員が山崎広太郎元衆議院議員、元福岡市長の陣営でうろうろしていたころから、の付き合いであり、約25年になるであろう。一時、福岡を離れていたが、こつぜんと自民党公認で立候補して当選した。筆者が「誰が自民党公認を取るのに一肌脱いだのか?」と尋ねたとき、その県議が即、「蔵内勇夫先生のおかげです」と回答したのに驚いた。「これは参った。蔵内さんの目配り、気配りには頭が下がる」と改めて感心した。

 この県議と蔵内勇夫県議との面識は短かったはずである。現在の自民党県議団の4分の3は蔵内派といってよい(一部、麻生太郎派がいる)。毎回、新たな県議会議長の就任について取材すると、異口同音の答えが返ってくる。「蔵内先生のおかげです」と。蔵内氏はこの信頼・信用に基づく権威を誇っているがゆえに、知事選で迂闊な選択はできず、勝利しないと子分らのなかから不満分子が現れる。だからこそ、勝ち組となることを己の手で実現させないといけない。

それぞれにスカウト

 蔵内県議と麻生副総理兼財務大臣は、ケースバイケースでライバル関係にあった。しかし、老いる年波には勝てない。福岡県知事候補を立てる「3人衆」ではあるが、麻生大臣は今回、熱心に肩入れしないとみられる。そうなると対抗軸は蔵内×武田(良太大臣)となる。現在、2人はそれぞれに福岡県出身の高級官僚を物色しているといわれる(たとえば、武田大臣は修猷館高校出身の○○に打診しているとか)。この具体的な名前はあと10日もすれば具体的に浮上してくるであろう。

 ところが、蔵内県議は強運に恵まれている。武田大臣は2期連続で大臣の職に就いており、本人は国政のことで頭がいっぱいのはずだ。蔵内氏と意中の知事選候補者が共通する可能性がある。

小川知事、初陣の出陣式で。麻生渉・前福岡県知事(前列左端)、高島宗一郎・福岡市長(前列左から2人目)、武田良太・総務相(前列右から3人目)、野田国義・参院議員(
小川知事、初陣の出陣式で。
麻生渉・前福岡県知事(前列左端)、高島宗一郎・福岡市長(前列左から2人目)、
武田良太・総務相(前列右から3人目)、野田国義・参院議員
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