厚労省の検討会、「減塩」「女性のやせ」「栄養格差」を重要課題に
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厚生労働省は29日、第2回「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」を開催し、国民の健康に役立つ食環境の整備に向けて、「減塩」を軸とする3つの重要課題を提示した。
重要課題は(1)減塩、(2)若い女性のやせ、(3)経済格差にともなう栄養格差。これらの改善に向けて、食品メーカーなどの事業者が自主的に取り組み、これを産学官連携によって推進する方向性を示した。対象とする食品は当面、「内食」「中食」に用いる一般用加工食品としている。
「減塩」については、塩分をカットした調味料や加工食品の開発・販売の促進を想定。消費者が小売店頭で自然と減塩商品を手に取れるような環境の整備を目指す。厚労省の担当官は「減塩の取り組みがもっとも重要な課題で、(残りの2課題と)強弱をつける」(健康局健康課栄養指導室)と説明した。
減塩以外の2課題についても、今後の検討において改善策を模索する。厚労省によると、20代女性のやせ(BMI18.5未満)の者の割合は増加傾向にある。先進諸国と比べて、成人女性のやせの者の割合は日本がもっとも高いという。
また、厚労省が実施した調査により、食品を選ぶときに「栄養価」を重視する消費者の割合は、所得が600万円以上の世帯と比べて200万円未満の世帯では低いことがわかった。厚労省は国民の健康を守るうえで、栄養格差の是正も必要としている。
【木村 祐作】
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