反社会勢力との付き合いは命取り(2)~自身の進退をかけて付き合い拒否をオーナーに迫る
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「九設倒産」を耳にしたA社の専務が、声を弾ませて電話をかけてきた。「九設が反社会勢力との付き合いが報じられた際に、これは駄目だと直感した」という。
話は5年前に遡る。当時、同専務は太陽光発電の大型設置を計画していた。そこへ、ヤクザの親分がやってきてオーナーに売り込んだのだ。「地元対策は私に任せてください」。オーナーは「それならば頼むか」と乗り気になっていた。
親分が帰った後、専務は「反社会的勢力と付き合っていると会社は絶対に潰されますよ。メインバンクの専務からも『もし、あの筋との交際が判明したなら、今後支援しません』との通告を受けています」と話し、付き合いを拒否するようにオーナーに迫った。
それでもオーナーはあいまいな態度をとっていた。専務が「それならば辞めさせていただきます」と最後通告をしたところ、ようやく渋々とであるが承諾した。「あのときにクビを覚悟で説得したのは正解だった」と声を弾ませて振り返った。
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