2024年12月23日( 月 )

アビスパ、城後2ゴールなどで九州ダービー圧勝 福岡4−1鳥栖

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 サッカーJ1リーグは5月19日、各地でJBCルヴァンカップグループステージの第6節を行った。アビスパ福岡はホームのベスト電器スタジアムにサガン鳥栖を迎え、「九州ダービー」を戦った。

 アビスパ、鳥栖ともにここまでグループステージでは結果に恵まれず、すでに敗退が決定している。消化試合だが、ここまで公式戦9戦無敗のアビスパがこの試合に向かう姿勢に消極性は微塵もなかった。

 鳥栖はGK守田達弥から3人のセンターバックに短いパスをつないで組み立てるスタイルをとったが、アビスパはFW城後寿、FWフアンマが序盤から厳しいプレスをかけ、ビルドアップを許さない。

 そんなアビスパの攻めの姿勢が、いきなり結果を生む。8分、左サイドでMF石津大介がボールをもつと、後ろから石津を追い越して走り込んできたDF輪湖直樹がフリーになる。すかさず石津が送ったスルーパスを受けた輪湖が左足のクロスを上げる。今シーズンは出番に恵まれない2人だが、J1昇格を決めた昨シーズンに何度も見せた得意の連携だ。輪湖の精度の高いクロスボールを、FW城後が相手DF陣の間をかいくぐって頭で合わせ、見事なヘディングシュート。あっという間の先制劇だった。

 その後もフアンマ、城後の激しいプレスを受けた鳥栖は思うようにボールを回せない。前線で待ち受けるFWドゥンガ、FWオフォエドゥが前を向いてボールを受けるシーンはほとんどなく、DF内田裕斗が時折見せる攻撃参加も決定機には至らない。アビスパのGK永石拓海は安定した守備を続け、1−0のまま前半は終了した。

FW城後、2点目のヘディングシュート
FW城後、2点目のヘディングシュート

 そして後半開始そうそう、試合を決定づけるプレーが生まれる。56分、右サイドバックのDF湯澤聖人が敵陣を深くえぐり、クロスを上げる。このクロスは、一度は鳥栖DF陣に阻まれるが、こぼれたボールはMFカウエからMF吉岡雅和につながり、吉岡が柔らかい浮き球を送ると、そこにはまたもFW城後が走り込んでいた。ヘディングシュートがゴールネットに突き刺さり、アビスパは2−0とリードを広げる。

「博多のファンタジスタ」MF石津の3点目
「博多のファンタジスタ」MF石津の3点目
ゴール後、メインスタンドに駆け寄る石津
ゴール後、メインスタンドに駆け寄る石津

 さらに4分後の60分、MFカウエのパスを受けたMF石津がペナルティーエリアにドリブルで侵入。石津は余裕をもってGK守田の逆を突き、左足でシュートを決めた。

 アビスパの勢いは止まらない。72分、MF吉岡の縦パスを受けたMF石津がペナルティーエリア内でフリーになったFWフアンマに正確なボールを送り、これをフアンマが丁寧に流し込んで4−0。試合は一方的な展開になった。

ダメ押しとなるFWフアンマの4点目
ダメ押しとなるFWフアンマの4点目

 その後、鳥栖がFW林大地のゴールで1点を返すが、試合はそのまま4−1で終了。リーグ戦では出番の少ない選手たちが自らの強みを生かして、勝利につながるというアビスパにとっては最高の試合展開となった。

 鳥栖は集中力を欠いたのか、必要以上のラフプレーが散見された。51分、鳥栖FWドゥンガが空中で競り合った福岡DFカルロス・グティエレスの顔面に肘打ち。グティエレスは前歯2本が折れる大きなけがを負い、普段は冷静なグティエレスが地面を平手で叩いて怒りを表すシーンもあった。グティエレスは負傷交代を余儀なくされた。

 アビスパのルヴァンカップはこの試合で終了したが、試合数が減ったことで夏に向けて過密スケジュールを回避できるという利点もある。次のホームゲームは22日、湘南ベルマーレ戦。緊急事態宣言が発出された影響でチケットの発売枚数は削減を余儀なくされているが、可能な方はベススタで、そうでない方はDAZNでアビスパの躍動を目に焼き付けよう。

【深水 央】

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