2024年12月22日( 日 )

スーダン内戦を生き延びたグオルのドキュメンタリー映画『戦火のランナー』が全国公開~ユナイテッドピープル

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 ユナイテッドピープル(株)(糸島市)が配給した、スーダン内戦を生き延びて祖国の期待を背負い不屈の精神で走り続けたグオル・マリアルの人生を描くドキュメンタリー映画『戦火のランナー』が、今月5日から順次、全国で公開されている。

 内戦が続いていたスーダン。8歳のグオルの命を守るため、両親は苦悩の末にグオルを村から逃がした。グオルは戦場をさまよい歩き、武装勢力に捕まってしまうが、走って逃げることに成功。難民キャンプで保護され、アメリカに移民するチケットを幸運にも手にしたグオルは渡米する。

 アメリカで高校に入学した後も走り続けたグオルは、まるで走ることが運命であったかのように、初めて走ったマラソンで2012年のロンドンオリンピックの出場資格を手にした。建国されたばかりの南スーダンには国際オリンピック委員会がなく、代表する国がないために一時は“国のない男”と呼ばれて出場が危ぶまれたが、国際オリンピック委員会(IOC)が奇跡的に個人参加選手としての出場を認める。グオルは祖国・南スーダンのためにという強い決意と国民の期待を背負い、完走した。

 グオルはインタビューで、「走ることは、単に自分のためや友達をつくるということ以上に、ほかの人々の人生を変える力があると気づきました。僕が走って活躍することで、故郷・南スーダンの子どもたちや世界中の子どもたちに勇気を与えることができるとわかったのです。ですから僕にとって走ることは、自分のコミュニティーや世界の誰かに良い影響を与えるという目的があるのです」と語っている。

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映画『戦火のランナー』:ユナイテッドピープル(株)配給

【石井 ゆかり】

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