【再掲】2050年代を見据えた福岡のグランドデザイン構想(53)~環状道路とネットワーク整備構想(後)
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C&C21研究会 理事 下川 弘 氏
世界各都市の環状道路の整備率や効果について、前回まで述べてきた。では、日本の首都である東京・首都圏での整備状況はどうだろうか――。
2001年4月に東京都が策定・公表した「首都圏メガロポリス構想」のなかで、環状方向のネットワーク形成を重視した「環状メガロポリス構造」の構築を打ち出している。この構想に基づいて現在、3つの環状線の整備が進められているが、20年3月末時点で、中央環状線が整備率100%、東京外かく環状道路の整備率は67%、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の整備率90%となっている。
これらの完成により、東京・首都圏の道路ネットワークは充実し、新たな都市構造への再編が進むことになるであろう。
これまで事例を示してきたように、都市機能を充実させていくためには、都心中心部に向かう放射状の道路ネットワークと、それらと結びつく幾重にも広がる環状道路が重要であるということだ。
(つづく)
<プロフィール>
下川 弘(しもかわ・ひろし)
1961年生まれ、福岡県出身。熊本大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了後、87年4月に(株)間組(現・(株)安藤・間)に入社。建築設計第一部や技術本部、総合企画本部企画部などを経て、99年1月には九州支店営業部に配属。その後、建築営業本部やベトナム現地法人、本社土木事業本部営業部長などを経て、2020年9月から九州支店建築営業部営業部長を務める。社外では99年9月からC&C21研究会事務局長(21年8月から理事)を務めるほか、体験活動協会FEA理事、(一社)日本プロジェクト産業協議会の国土・未来プロジェクト研究会幹事、(一社)防災教育指導協会顧問など数々の要職に就いている。関連キーワード
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