【視点】「明暗くっきり」トヨタ社長・豊田章男氏と菅首相
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トヨタ自動車は29日、2021年上半期の世界販売台数を発表した。それによると、「グローバル」販売は500万4,625台(前年同期比32.7%増)で半期ベースでは過去最高を記録。主に北米と中国での販売が牽引した。北米ではハイランダーなどのライトトラックやヴェンザなどのHEV、カムリなどのセダンが引き続き堅調だった。中国では市場が堅調なことに加え、カローラ、レビン、カムリ、アバロン、LEXUSブランドなどが好調だった。
そんな「絶好調企業」のトヨタは、東京オリンピック開幕前に同社トップ・豊田章男氏の東京オリンピック開会式への欠席を発表。新型コロナウイルス感染で大会開催の是非が問われている状況を考慮し、自社のブランドイメージ低下を避けたものとみられる。以降、トヨタと同様にパナソニック、リクルートホールディングス、NEC、富士通などの企業トップのほか、経団連の十倉雅和会長、日本商工会議所の三村明夫会頭や経済同友会の桜田謙悟代表幹事なども出席を見送る事態となった。
一方、我が国「トップ」の菅義偉首相。26日付の日経新聞による世論調査では支持率34%と同紙調査では内閣発足以来最低の数字となった。菅首相やその周辺は、「オリンピックが開幕すれば世の中の空気も変わり、支持率も上がるのでは…」と目論み、開催を強行したのかもしれないが、日本国民も、それほどお人よしではなかったということだろう。
東京都では29日に新型コロナウイルスの感染者が3,865人となり、過去最多を更新した。菅首相は9月に衆議院を解散し、総選挙に勝って総裁選へと考えているのだろうが、このまま感染拡大が続けば菅首相の責任を問う声が出始めても決しておかしくはない。
日本を代表する企業「トヨタ」トップの豊田章男氏と我が国トップの菅義偉首相、現在の両者の明暗はあまりにもはっきりとわかれている。
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