【経営者事業魂の明暗(5)】“勝者 必滅”を忘却したスガ欲得首相(後)
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最大の悪人は安倍晋三
「独裁者・スガ老人」を誕生させた安倍晋三氏の責任は重大であることは周知のことだ。しかし、核心的な問題は8年近く続いた安倍晋三内閣で培った悪しき政治体質にある。2012年当時、2期目の安倍政権が誕生したのには若い世代の幻想による後押しがあった(若い世代は民主党政権に強く反発していた)。スタート時点では低姿勢がみられたが、国民を蔑ろにするという露骨な体質が顕著になっていった。安倍家3代目に当たる安倍首相には「国民のために尽くす」という意識の一欠けらもなかった。尽くす対象は自民党議員たちと選挙区の支持者たち、さらに身内(私的な仲間を含む)のみであった。
3期目になると横着さがありありと見受けられるようになった。「平然と噓をつく」「都合が悪いことには説明責任を果たさない」「身内の政治家たちが検察に睨まれると保護してやる」など、首相の権力ポストを悪用してすべてが罷り通るようになった。スガ老人は事実上の2番手である官房長官に就いて安倍内閣で権力悪用の醍醐味を覚えた。安倍氏より性根の悪い人物であるから権力を盾にした恫喝には官僚たちが尻尾を巻いた。
反知者、オツムの弱さ
昨年9月に老人は総理大臣のポストに就いた。官房長官はトップの陰に隠れて好き放題に権力を放縦できた。しかし、トップになれば国家運営の理念、方向性を明示しなければならない。演説でそれらを堂々と語ることが問われる。実際のところ、演説は下手、語る理念は皆無。これでは日本という国家の統治を託すことはできない。恐らく各国の首脳(大統領・首相)からは「これが日本のトップかよ」と笑われていたに違いない。2番手は2番手に甘んじていればよかったのだが――。
この1年6カ月のコロナ対策に見られるように、老人のオツムの弱さには驚き呆れるばかりである。昔、日本陸軍が「突撃!突撃!」の進軍ラッパを吹いて死者の山を築いたのと同様、お粗末な手口の繰り返しであった。新型コロナウイルス感染者の増加期と縮小期が交互に繰り返される。増加期には「夜の自粛」を要請し、飲食店業者を犠牲にした。縮小期には“Go To トラベル“を推奨して感染者を増大させる。
万策尽きると「患者の皆さんは自宅で治療してくれ!」と突き放す。ピーク時には約12万の人々が自宅治療に追い込まれた。「自宅で勝手に死んでくれ!」と宣告されたようなものである。国民の命を顧みないのは安倍氏もスガ老人も同根だ。前編で指摘したように、自民党内で当選3回以下の若い議員たちが失業の恐怖から必死に抵抗したように、国民の怒りの強さを尋常ではない。恐らく近く行われる衆議院総選挙では安倍氏、スガ老人両氏が驚愕する選挙結果が待ち受けていると断言できる。
専門家の提案を理解できないほどのオツムには驚き、呆れ果てる。老人は正に反知の塊の持ち主である。権力を傘に役人を屈服させることには手慣れているが、国家の非常事態において統治する能力は幼児程度のものしかなかった。
検察の存在価値が問われる
安倍氏が首相を辞め、スガ老人さんが総理・総裁のポストから身を退くことですべてが丸く収まるものではない。検察官僚の方々、未解決の政治犯罪が残っていますぞ!権力から身を退いた連中を犯罪者として検挙できなければ検察の存在価値が問われますぞ!犯罪者の摘発という大掃除をしてこそ、日本はようやく清らかになるのです。検察の皆さん!国民にとって最後の砦はあなた方です。奮闘を期待します。
(了)
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