8月のM&A件数、4カ月連続で減少~ストライク
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M&A仲介の(株)ストライク(東証一部)は、8月のM&A動向(適時開示ベース、グループ内再編除く)を集計し、公表した。8月のM&A件数(適時開示ベース)は前年同月比6件減の62件となり、5月から4カ月連続で前年を下回った。
しかし、4月までの蓄積があり、1~8月累計は前年同期比12件増の571件で、2008年(602件)以来13年ぶりの高水準を維持している。
取引金額は5,092億円で、今年4番目。1,000億円を超える大型案件はなかったものの、100億円以上は12件と海外案件を中心に今年最多を記録し、2月(11件)以来の2ケタとなった。1,000億円超の大型案件は昨年8月から今年6月まで11カ月連続で毎月1~3件発生していたが、7月に続き8月もゼロとなった。
金額トップは、資生堂が米子会社を通じて展開する高価格帯化粧品「ベアミネラル」などの3ブランドを米投資ファンドAdventに770億円で売却する案件。スキンケア領域に経営資源を集中する事業構造改革の一環で、今年2月には「TSUBAKI」などのブランドをもつパーソナルケア事業を英投資ファンドに約1,600億円で売却すると発表している。
日本企業を対象とした案件では、米有力投資銀行フーリハン・ローキーによるGCAの買収が注目された。TOBにより、最大681億円で全株式の取得を目指す。GCAは日本における独立系M&A助言会社の草分けとして知られるが、米企業の傘下で再出発する。
スーパーマーケット分野で大型再編があった。阪神阪急百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリング(H2O)は、関西スーパーマーケットと来年2月に経営統合すると発表した。スーパー事業の中間持ち株会社を設け、H2O傘下のイズミヤ(大阪市)、阪急オアシス(同)と関西スーパーマーケットを配置する。3社合計の売上高は3,700億円を超え、関西トップのスーパーの地位を確立する。ただ、この経営統合発表をめぐっては直後に、首都圏を拠点とするオーケー(横浜市)が関西スーパーマーケットの買収を目指す方針であることが報じられた。オーケーの出方によってはH2Oとの争奪戦に発展する可能性もある。
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