2024年12月23日( 月 )

歴史を生かし感動と笑顔の街に!12月12日太宰府市長・市議会議員選挙の投票に行こう!

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前太宰府市長 芦刈 茂

 前太宰府市長の芦刈茂氏に、現在の同市市政に対しての所感と今後の構想について寄稿していただいたので、掲載する。

前太宰府市長 芦刈 茂 氏
前太宰府市長 芦刈 茂 氏

 市長を失職して4年近く経った。長年しがらみと既得権に縛られた太宰府市政を改革する黒船に私はなろうとした。市政の混乱のように見えた状況は、改革を目指した私と、今まで通りで何もしなくて良いという既成勢力の戦いであった。当時私は「時間と時代が明らかにする」と書いた。「改革つぶし芦刈おろし」の政争に私は負けた。しかし4年経って何が進んだか?何も進んでいない。何事もなかったように街は静かである。議会もおとなしい。コロナが拍車をかけている。令和のビッグチャンスをもらいながら何も生かしきれていない。以下今の状況の分析と今後の必要な方向性について明らかにしていく。

市長、市議会の4年間の歩みの総括の指標および私の評価

楠田市長への評価

(1)当選したが何もしなかった
・中学校給食を実現する気がない。とくに教育長。
・行財政改革、入札改革に取り組んでない。
・よそから持ち込まれたものをあたかも自分がしたようにPR。

(2)令和のチャンスに何もしなかった
 ・1000年に1回のビッグチャンスに中西進先生の「こども万葉塾」を太宰府の教育の中心にすえるべきである。
・令和新時代のまちづくり、人づくり、国際交流(令和記念太宰府万葉館の設立など)の動きがない。
・「日本遺産」が再審査される事態になった。

(3)まちづくりビジョンを制定したが実行がない
・PDCAが機能していない。

市議会への評価

(1)前回選挙の公約に「給食実現、行財政改革」を全員かかげたがそのための動きがなかった。市長がするものと思っている。

(2)楠田市長当選時に「不信任を出したい気持ちだ」との橋本健議長(当時)の発言を問題ないとした。自治基本条例違反である。

(3)議会基本条例の検証を、議平成31年1月に会運営委員会において市民抜きで行い、見直しをしないと決めた。今まで以上の仕事はしない。

(4)予算決算審査がまったくの手抜きである。

(5)全国議会のなかで議会改革度がどの位置にあるのか、調べようともしない。自己変革の意識がない。

お母さんたちの朝を楽にするために、太宰府市中学校完全給食を実現するために

 福岡県で中学校完全給食がないのは太宰府市と大野城市だけ。世の中で義務教育の給食は無償化に進んでいる。給食実現のための道筋をつけるべき。

 来年2月太宰府中学校完全給食を実現させる関係者総決起集会を開催する。その場へ新しい市長、教育長、全議員の出席を依頼する。令和4年度予算に給食実現が盛り込まれないときは議員の修正予算で実現の方向性で動く。

 来年5月、楠田市長、樋田教育長に各中学校で給食についての現状とこれからを保護者宛に説明会をさせる (選挙後に体制が変わっているかもしれない) 。

 限られた人たちでなく、すべての関係者の力でもって 3年以内に中学校給食を実現させる。

2022年太宰府市制施行40周年、50年に向けて街の発展の方向性を市民と共有する

 特別史跡である大宰府政庁跡をもっと活用すべきた。
(1)市民祭をもう一度政庁跡に復活し二日間開催。最後には花火を上げる。10万人のイベント
(2)国内または海外の著名アーティストのライブを実現する。

芸術文化振興計画、太宰府市文化芸術ルネッサンス宣言について

 まちの芸術文化発展の方向性がそこにはっきり書かれている。西日本新聞、福岡文化連盟専務理事古賀透氏の残した大きな遺産だ。私は古賀氏に中央公民館の館長になってもらった。この方向性に向けて私は文化芸術の発展の方向性を進めた。いや進めようとした。東京や福岡の例にならい「太宰府・秋・芸術祭」を10~12月に開催しようとした。しかし実現できなかった。ルネッサンス宣言を読んでいる職員、議員がどれだけいるのかというと、読んでもない人がほとんどだ。総合計画、総合戦略、自治基本条例、議会基本条例、文化ルネッサンス宣言、宝物はいろいろなかたちで市役所にはあるが、コンサルに頼んでいるから自分のものとなっていない。1番手をつけなければいけない課題はここにあると思う。

特別史跡、日本遺産の構成要素の1つ大野城、四王寺山の活用について

四王寺山 イメージ 大型バスが四王寺山林道を通れない。枝が道路に出てきてバスの正面をたたく。枝の伐採をしなければならない。太宰府には史跡の国宝、特別史跡が3つもあるなら、3つのスタンプカードをつくり回り終わったらプレゼントを考えていい。水城、政庁跡、大野城を学校関係者に宣伝する。

 60年前には福岡市の小学校は、6年生はみんな宝満山に登るのが決まりだった。そのような伝統の復活を考えていい。足元でできることを考えていきたい。宝満山、四王寺山の活用を考える。

 何年か前、四王寺山林道ががけ崩れで8カ月も通行できなかった。県の関係者もほったらかしだったのではないか。日本遺産の構成要素の1つ1つをストーリーをもって活用していく計画が必要ではないか。江戸時代に疫病退散で博多の人が三十三観音をつくった。市民遺産にもなっている。1年の決まった日に博多から大勢の参拝者がきたと聞く。そのような伝統行事の復活を考えている。

 また筑前琵琶の創設者玄清法印が亡くなって1200年を2023年に迎える。彼のお墓が大野城の頂上近くとふもとにある。記念の取り組みも考えられる。

 九大の先生からは自治基本条例審議会で職員養成のためには3年刻みの異動ではなくもっと長い期間で人材育成、専門職育成を考えるべきだとご指摘を受けている。このアドバイスはどういかされていくのか。令和になった年の職員編成替えで、観光課のすべての職員が移動した。これでは令和の取り組みができるはずない。案の定、日本遺産の再審査につながっている。観光推進基本計画を生かし文化財と観光を合わせたコンベンションビューローを立ち上げ、筑紫地区でストーリーをつくり上げる。福岡の鴻臚館跡とも連携して古代九州の国際交流として大きく押し上げる必要がある

 太宰府館前の堀もグレーチングをかけてイベント広場にして活性化を小鳥居小路で図るべきです。さらに1階のベンチが置いてある豚まんコーナーになっている場所は「FMだざいふ」「ケーブルステーション」にして、合わせて「だざいふフィルムコミッション」をつくり情報発信をすればと思います。1階にはレストランを入れて賑わいところにする。2階は万葉集学習、体験コーナーにする。総合的な賑わいどころにする。そしてお金を生み出す。そうすればもっと小鳥居小路も活性化すると思う。

 議会でも問題にしないけども、太宰府館の収入が年間500万円、維持費用が3,000万円、そのうち清掃費が540万円、警備費が460万円だった。私が指摘してもう少し安くなっているはず。レストランに1階を貸して、支出が1,000万減って収入が1,000万増えれば差し引き2,000万円のプラスだ。「これっておかしくないか」と感じるところから行財政改革を始めないといけない。個別のお金の使い方、総合的な財政分析をする。もっと議会が予算決算審査を時間をかけてすべきだ。

 選挙まであと70日足らず。9月議会は低調だった。「あの人を知っているから、頼まれたから」などではなく(1)中学校給食実現、(2)市民のお金を有効に使う行財政改革、入札改革、(3)まちの発展につながりお金を生み出す太宰府ビッグバン、(4)総合福祉センター建設、(5)令和を生かしたまちづくり、人づくり、国際交流、(6)市民との協働のまちづくりなど10年先を見越した政策の面から候補者を選択しよう。

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