熊本市に創・開業支援の拠点施設と10億円の応援ファンド創設 肥後銀行
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肥後銀行は、熊本県での創・開業の支援施設「スタートアップ ハブ くまもと」を、来年4月初旬に熊本市の繁華街・銀座通り沿いの「肥後銀座通支店ビル」に開設する。併せて来年3月末までに10億円規模の「くまもと創業・開業応援ファンド」も創設する。
同行コンサルティング営業部によると、同市中心街の上通、下通、新市街の約3000店舗のうち2割がコロナ禍の影響で閉店に追い込まれたという。このため熊本県や熊本市、経済団体、大学などと話し合い、産官学金が連携して創・開業時の支援拠点をつくることで一致した。
肥後銀座通支店ビルは7階建て。2階~3階に入る同行銀座通支店が店舗内店舗方式で来年1月に近くの水道町支店へ移転統合するため「スタートアップ・ハブ くまもと」は、支店跡と未利用の4階に入る。
計画では、福岡市が大名小学校校舎跡で運営する「スタートアップカフェ」のような機能を考えており、2階~3階は開業時の資金調達や事業計画策定、開業後の経営改善や販売促進の支援、ビジネスパートナーや事業承継/M&Aの紹介といった相談機能のスペース。4階は、セミナールームやコワーキングスペースなどに充てる。
スタッフは、同行の行員をはじめ、協力する熊本県よろず支援拠点や起業化支援センター、事業承継・引継ぎセンター、熊本市の「くまもと森都心プラザ支援センター」の派遣職員らで賄う。
応援ファンドは、肥後銀行や日本政策金融公庫の融資と組み合わせて資金提供することも想定。熊本県信用保証協会の職員が相談に応じる。
「スタートアップ支援施設はビジネスモデルがなく、支援した創業者のデフォルト(債務不履行)も多い。しかし、熊本市の中心市街地の店舗が2割も店じまいした現状は看過できない。熊本地震から『オール熊本』で復興してきた教訓をいかし、コロナ禍を乗り越える」と語る同行コンサルティング営業部の担当者。22年度から5年間で700件の創・開業を目標にする。
【南里 秀之】
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