2024年12月23日( 月 )

わらび座「緊急記者会見」~70年の歴史を継承「子どもたちに感動を地域に元気を」

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 「劇団わらび座」を運営する(株)わらび座(秋田県仙北市)は11月2日、東京地裁から民事再生手続き開始の決定を受けた。今後は新法人である(一社)わらび座へ事業を継承することを前提として、Fabbit(株)が再生支援に入り、非営利法人として再生を図る。

 同日午後3時には秋田県庁で「緊急記者会見」を開催。記者会見は2部構成で、第1部「状況説明」では、わらび座の山川龍巳社長とわらび座の代理人弁護士・中村隆氏による民事再生手続き申請の経緯などについての説明が行われた。

 第2部「今後の再生計画」では、わらび座新法人サポート体制会長・三浦廣巳氏(秋田商工会議所会頭)、仙北市長・田口知明氏、Fabbit 代表取締役 ・田中保成氏、(一社)わらび座代表理事・今村晋介氏により今後の見通しなどについての説明があった。

2021年公演の「北斎マンガ」

 今村氏は冒頭のあいさつで支援者に対して感謝の意を述べた後、「我々の先輩が脈々と培ってきたわらび座70年の精神と事業を今後も継承していくために、Fabbitの田中さまに理事に入っていただき、経営指導をお願いします。健全な財務体質の構築を図り、収益基盤の安定化を目指します」と今後の決意を語った。

 経営指導を行うFabbitは、これまで多くの地方自治体との連携を通じ、企業の第2創業、事業再生支援、スタートアップ支援などを行ってきた。同社の田中氏は「わらび座は社会になくてはならない存在。わらび座の事業再生支援に協力していきたい」としている。

 その後、今村氏よりネーミングライツ協賛、広告協賛など「わらび座事業再生のための実施施策」の説明があり、法人企業向けのパートナーシッププラン、個人向けの「子ども基金」の説明などが行われた。会見の最後に今村氏は「心を育てる事業を通して子どもたちに感動を与え、地域を元気にしていくことを柱として社会に貢献していくつもりですのでご理解の上、ご支援賜りますようよろしくお願いします」と述べた。

 わらび座では現在、寄付を受け付けている、寄付金はわらび座事業再生のために活用される。問い合わせは下記まで。

■一般社団法人わらび座 
baba@warabi.or.jpまたはimai@warabi.or.jp

【新貝 竜也】

関連キーワード

関連記事