縄文道とアニマルスピリット~縄文道――武士道――未来道(後)
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(一社)縄文道研究所
NetIB-Newsでは、(一社)縄文道研究所の「縄文道通信」を掲載していく。
今回は第86号の記事を紹介する。現代、世界で注目されている起業家の第一人者はテスラ、スぺースX、ソーラーシティを創業して世界第2位の富豪に踊り出た、イーロン・マスク社長だろう。若干51歳であり、生まれは南アフリカの首都プレトリアである。筆者は1994年に当時勤務していた日商岩井時代、ベルギーのブリュッセルからプレトリアに出張した経験がある。当時の本社の副社長が南アフリカの黒人初のマンデラ政権が誕生し、資源エネルギー政策に変更がないか、当時の所管のデクラーク大臣に確認し政府との良好な関係を維持するために面談するので同行し通訳を務めろとの社命であった。
イーロン・マスク社長はこのプレトリアで18歳迄育ったのだが、現在の起業家の成功の秘訣はこの時代に形成されたと思う。
1:10歳でコンピューターをマスター、12歳で データ作成を通じてインターネットを理解。日本のアニメ文化にも精通していた。
2:学校でいじめられ、自己防衛の為に空手と柔道の道場に通って、「道場」という日本語がインプットされている。さらに一日2冊の書籍を読破した大変な読書家であった。
3:両親の離婚で苦労し、兵役回避と夢を実現するために母親の親戚を頼ってカナダに移住を決意した。
以上の通り、コンピューター、インターネットに幼少の時から触れたこと、日本の武術の柔道と空手に触れ、日本のアニメの凄さを解していたこと。そして、人種問題、両親の離婚問題があって、思春期にいわばアニマルピリットを身につけたと思う。
イーロン・マスク社長も 故人になったがアップルのスティーブ・ジョブズ氏も日本文化に惹かれ、とくに座禅を組んで、寿司を含め和食が好物だったと聞く。彼の思い出は、ガンの末期症状で亡くなる前に高輪プリンスホテルで日本のベンチャーの若者を相手に講演し、この講演を聞くことができたことだ。
彼が最後に壇上で語ったメッセージは今でも筆者の脳裏に刻まれている。壇上から幕屋に消える間際まで会衆に「NEVER GIVE UP, NEVER GIVE UP, NEVER GIVE UP」 というメッセージを5回も繰り返し日本の若い起業家に向かって残したことである。
現在の日本の閉塞状態を打破するためには、多くの若い起業家を育成して経済社会を活性化することである。
筆者が提唱する新縄文人はアニマルピリットを身につけた人財で縄文道経営は、新縄文人による日本型経営の構築と思う。
縄文道スピリットが少しでも普及されればと思うが、ヒントは、イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズのような偉大な起業家が実践した身体知を鍛えるうえでの日本の武術(柔道、空手、合気道、剣道等)や座禅の実践にもあると思う。又感性知を磨くうえで和太鼓や茶道、華道にもあると思う。まさに日本文化の温故知新である。
(了)
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