九州地銀の2022年3月期決算を検証する (6)
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【表】は、九州地銀(18行)の2023年3月期の当期純利益(予想)順位。このうち、ふくおかFG傘下のみんなの銀行は実績のみで、予想は発表していない。
(1)経常収益
予想を発表している銀行は、九州FG傘下の肥後銀行と鹿児島銀行の2行を含む9行。9行すべてが前期比で減益予想となっている。
予想を発表していない銀行は、金融グループ傘下の7行(福岡・熊本・十八親和・みんなの銀行・西日本シティ・長崎・北九州)と豊和銀行、南日本銀行の単独2行の計9行。
(2)経常利益
経常利益について前期よりも増益を予想しているのは福岡銀行、西日本シティ銀行など8行。減益を予想しているのは大分銀行、熊本銀行、佐賀銀行など9行を数える。
(3)当期純利益
1位
福岡銀行 576億円 前期比48億800万円増(前期比9.1%増)
2位
西日本シティ銀行 220億円 同9億5,700万円増(同4.5%増)
3位
肥後銀行 130億円 同9億3,300万円増(同7.7%増)
4位
鹿児島銀行 110億円 同30億1,900万円増(同37.8%増)
5位
十八親和銀行 106億円 同2億5,000万円減(同2.3%減)
6位
宮崎銀行 75億円 同2,700万円増(同0.4%増)
7位
大分銀行 45億円 同8億7,600万円減(同16.3%減)
熊本銀行 45億円 同6億2,800万円減(同12.2%減)
9位
佐賀銀行 40億円 同7,600万円減(同1.9%減)
10位
北九州銀行 32億円 同29億6,000万円増(同1233.3%増)
11位
豊和銀行 8億円 同4,800万円減(5.7%減)
12位
南日本銀行 7.5億円 同14億6,200万円減(同66.1%減)
13位
宮崎太陽銀行 7億円 同9億2,800万円減(同57.0%減)
筑邦銀行 7億円 同1億3,700万円増(同24.3%増)
15位
福岡中央銀行 5億円 同3億6,900万円減(同42.5%減)
16位
佐賀共栄銀行 3.6億円 同2億7,900万円減(同43.7%減)
17位
長崎銀行 2億円 同3,200万円減(同13.8%減)
(18位)
みんなの銀行 公表なしみんなの銀行を除く九州地銀17行の23年3月期の当期純利益の合計は、前期比114億7,900万円増の1,419億1,000万円(前期比8.8%増)を予想している。
増加率のトップは北九州銀行。次が鹿児島銀行(同37.8%増)、筑邦銀行(同24.3%増)で、前期比プラス予想の銀行は7行。
増加率が大きくマイナスとなったのは南日本銀行(同66.1%減)。以下、宮崎太陽銀行(同57.0%減)、佐賀共栄銀行(同43.7%減)、福岡中央銀行(同42.5%減)が続き、前期比マイナス予想の銀行は10行を数える。
第一地銀10行のうち7行が増益予想となっているが、第二地銀7行は全行が減益予想となっており、厳しい状況にあるのがわかる。
金融グループを見ると、トップはふくおかFGで、前期比28億8,200万円増の570億円(前期比5.3%増)。
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宮崎太陽銀行の増資内容から見えるもの2位は西日本FHと九州FGの2社。西日本FHは同7億6,400万円増の250億円(同3.2%増)。九州FGは同83億4,500万円増の250億円(同50.1%増)。4位は山口FGで、前期の130億500万円の赤字から170億円の黒字予想となっている。
第一地銀の23年3月期の当期純利益の増益予想は10行のうち7行と多いが、第二地銀は全行が前期比マイナス予想となっている。計画通りに進むかどうか注目したい。
(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎 裕治】
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