アルコールチェック義務化の拡大 AI-Contact無料提供で企業DXを支援
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ジェネクスト(株)
2021年6月28日に千葉県八街市で起きた飲酒運転のトラックによる児童死傷事故を受け、今年4月に改正道路交通法施行規則が施行された。この法改正により、運転者のアルコールチェック義務化の対象が一定台数以上の「白ナンバー」自動車を使用する一般企業にまで拡大された(※)。対象企業の業務負担増が懸念されるなか、ジェネクスト(株)は運行管理システム「AI-Contact(アイ・コンタクト)フリート」の無料サービス提供に踏み切った。
※乗車定員11人以上の自動車を1台以上、または乗車定員10人以下の自動車を5台以上使用する事業所は安全運転管理者を選定し、目視等で運転者の酒気帯び有無の状態を確認した記録内容を1年間保存。さらに10月からは国家公安委員会が定めるアルコール検知器を用いた確認が義務付けられる。交通死亡事故9割が法令違反、道交法違反の見える化へ
「人々が安全に過ごせる、事故のない社会へ」を理念に交通安全事業を手がけるIT企業のジェネクスト(株)。主力事業の1つが、ドライブレコーダー映像から車両の位置・速度などを解析し、裁判用の資料を作成する交通事故鑑定。2009年の創業時より数多の交通事故の検証を行ってきた。刑訴案件になる過失割合はどれだけ道路交通法を守っていたかが争点になっており、そのことから「交通事故の最大要因は道路交通法違反である」結論にたどり着いた。違反をなくすには、まずは見えなくてはならない――そこから「道路交通法違反を見える化」するというジェネクストの新たな挑戦が始まった。
今年3月の警察庁の発表においても、21年の国内の交通死亡事故は2,583件、うち法令違反が2,289件認められており(資料「令和3年中の交通死亡事故の発生状況及び道路交通法違反取締り状況等について」)、実に交通死亡事故の88.6%が道路交通法違反によって発生したことがわかる。
ジェネクストは16年より研究・開発を重ね、2年後には国内初の交通違反自動検知技術を搭載したクラウド交通安全システム「AI-Contact」の製品化に成功した。交通事故鑑定事業で独自に構築した「全国の交通標識情報」、そして日本の衛星測位「みちびき(準天頂衛星システム)」を活用した「高精度の位置情報」を利用し、この2つのデータを照合・検知することで交通違反を可視化する仕組みとなっている。
当初、車載器で開発したAI-Contactは、スマホアプリとして提供できるまでに技術革新が進んだことで有料版アプリを展開。20年9月に販売開始した「AI-Contact モバイル」に続き、翌年6月にリリースした「AI-Contact NOW」は、法定速度超過などをリアルタイムに音声で知らせる機能を追加した。
道交法改定の契機に「完全無料」のアプローチ
AI-Contactには、法令を何%守ったかを示す「道交法遵守率」という独自の指標がある。ドライバーが運行履歴や運行状況を振り返るだけでなく、企業全体で道交法遵守率の数値を高めていくことで事故削減につなげていく。実際に導入した企業からは、例年40件以上あった事故件数がゼロに激減したケースや、自動車保険料の億単位のコストカットにつながったという声も聞かれ、確かな手応えを感じる一方で、事故原因が道路交通法違反にあるという事実が、なかなか世間にまで浸透しておらず、AI-Contactの認知度には課題が残った。
そこでジェネクストは、今年4月の改正道路交通法施行規則の施行に合わせ、完全無料の運行管理システム「AI-Contact フリート」のサービス提供に乗り出す。法改正の対象企業は、ドライバーの日報や、それを管理する安全運転管理者の業務負荷がかかることになる。まずは、この企業課題に目を向け、DX化による業務効率のサポートを無料パッケージで提供することができればAI-Contactを知ってもらうきっかけになると考えた。このフリートには、交通違反検知機能は付いていないものの、運行管理・動態管理・車両管理・日報作成・アルコールチェック電子記録の機能を無料で使うことができる。
AI-Contactを導入する企業は増加し、5月末の時点で全国300社以上、車両台数では1万台を突破した。また4月より、日本郵便がAI-Contactを活用した安全運転教育の試行・検証を開始しており、今後の普及拡大が期待される。
ビッグデータで文化を変える、ジェネクストの社会貢献
取締役COOの山地瞭氏は、「現在は法人の顧客拡大に注力しており、今後ユーザー増加とともに高まるデータの価値は、近い将来、新たなビジネス展開へと派生させたい」と展望を語る。個人への普及については、「ただの無料アプリでは広がらない。使いたいと思える付加価値が必要になる。たとえば、レンタカーやガソリン代、ETCが安くなるなど、法令を守るセーフティドライバーが得をする社会になることが必要だろう」と話す。
AI-Contactが蓄積する違反マップや運転適正情報のビッグデータは、自動運転や安全なまちづくりの発展、そして信用情報との連携では人事・金融をはじめ多くの業界の付加価値創造のカギとなるだろう。
「速度制限や一時停止など真面目に道交法を守ると、業務に支障が出るのでは…といった声も聞かれるが、実際、到着時間はさほど変わらない。それよりも企業が法令を守り、社会の公的な企業として仕事を行うという企業メッセージを伝える方が、社員の持続的な幸福につながります。そういう意識の高さは業績アップなどの副次的な効果へもつながっていくでしょう。事故のない社会をつくるため、さまざまな企業とアライアンスを組み、社会的信用が尊重される文化をつくっていきたいです」(山地氏)。
【松本 悠子】
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※受付期間を7月31日まで延長!!下記お申し込みフォームへ必要事項を記入し、「備考(任意)」欄に「NetIBを見た!」と入力してください。お申し込みフォーム:https://ai-contact.jp/application-cp
<COMPANY INFORMATION>
ジェネクスト(株)
代 表:笠原 一
所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜3-18-3 新横浜KSビル9F
設 立:2009年7月
資本金:3億4,545万円(資本準備金含む)
TEL:045-594-9366
URL:https://genext.co.jp▼関連記事
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