2024年12月22日( 日 )

アビスパ 次節はバトルオブ九州!

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 J2のアビスパ福岡は、7月26日(日)に2015明治安田生命J2リーグ第26節V・ファーレン長崎をホームのレベルファイブスタジアムに迎える。『バトルオブ九州』と銘打った九州ダービーである。現在、アビスパは11勝7敗7分勝点40の第6位。長崎は、10勝8敗7分勝点37の第8位。実力が拮抗している両チーム。avispa_1

 特に長崎は、第25節までの失点合計が20 と首位を走る大宮アルディージャの14に次ぐリーグで2番目(4位のツエーゲン金沢も20)に低いという堅守が光る。前回の対戦は、第20節(6月28日)は0-0のドローであった。その試合後の井原正巳監督のコメントには「攻撃の部分に関してはまだまだチャンスを作り切れていない部分はありますし、最終的な崩しのところは少し課題が残ったと思います」と攻撃面での課題をあげている。その試合以降のアビスパは、無得点の試合はない。必ず得点をあげており、攻撃面における向上は誰もが認めるところ。さらにレベルアップできることも期待できる。

 一方で守備面での改善を度々当サイトでも述べているが、筆者の知る専門家に聞くと「対戦相手ごとに戦術を変えている」という。一見「当たり前じゃないか」というのだが、指揮官によっては、戦術を一気通貫するケースが散見されるという。要するにシーズン通してフォーメーションを4-4-2や4-3-3、3-4-1-2など、さまざまな型のフォーメーションが存在する。それらは、指揮官が描く戦略・戦術に応じて決められるのである。そのチームのメンバー構成を鑑みながら決定される。「何が正解ということは断定できないが、一度決めたフォーメーションや戦術を相手に応じて変えない指揮官は結構多い」と言われている。

 そのような中、井原監督は「さすが選手として、そして指導者として百戦錬磨。柔軟なマネジメントを実践している」との評。要するに対戦相手に応じた戦術を駆使しているということ。自チームのメンバーのコンディションやパフォーマンスをきめ細かくチェックしながら、対戦相手の特性を入念にチェックしながら準備を実施している。その柔軟性の高いゲームマネジメントでゲームに挑んでいることが、アビスパの好調さそして安定した戦いぶりの要因であると分析している。

 今後の長崎は前述した通り堅守がストロングポイントのチームだ。長崎のフォーメーションにもよるが(アビスパを研究してくるのは当然)、中央突破がなかなか難しいかもしれないという。「両サイドを効果的に活用して崩していくことが、得点のチャンスを広げる」と前出の専門家が語るように、サイドバックの活用がキーファクターにあるとしている。今期のアビスパは、J2のどのチームよりも運動量が高いのでその特性を活かして、ミドルシュートをふくめ数多く積極的にシュートを放つこともオプションとして考えられる。

 色々書き並べたが、アビスパのストロングポイントである粘り強さと最後まで走りきる運動量で長崎を圧倒することを期待したい。

【河原 清明】

 

 

 

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