広がりを見せる左官業 注目の材料は「イタリア発」
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(株)SCICCHIA(大阪市)と(有)原田左官工業所(東京都文京区)は2022年12月17日、都内で「MATTEOBRIONI ®(マッテオ・ブリオーニ)」の講習会を行った。
講習会に参加したのは約20名。東京や神奈川などの関東圏の職人はもちろんのこと、新潟や富山、福岡、沖縄など全国各地から左官職人・塗装職人が集まり、海外からやってきた材料の使い方を学んでいた。
マッテオ・ブリオーニはイタリアで開発された左官仕上げ材。天然の土を使用しており、環境への影響を最小限に抑えることができるだけでなく、14色という豊富なカラーバリエーションを有する。さらに、家具や什器にも施工可能であり、従来の左官の「壁や天井に施す」というイメージを覆す。
マッテオ・ブリオーニは、2017年に開催された展示会で初来日。23年より正式に日本での発売、施工がスタートする。
講習会を行う理由には「感覚の違い」がある。日本の材料と海外産の材料では扱い方も考え方も異なる。前者を扱う感覚で施工すると、思い描く表現ができず、高いクオリティの作品を作り上げることは不可能だ。近年の左官業では、海外で生まれた材料を使うケースが増加している。InstagramなどのSNSで芸術性の高い左官施工の例を目にすることができるようになったこともあり、これまでにはなかった「エンドユーザー(一般個人)からの発注」も増加しているという。
左官はその職人がもつ技術に大きく左右されるため、その仕上がりによっては材料に対して悪いイメージがつく可能性も考えられる。そのため、マッテオ・ブリオーニの販売に際しては講習会を開催し、技術講習会で適切な施工技術を習得することを必須とし、施工可能な業者を限定している。これによって商品そのもののイメージを一定以上の水準で保つことを可能にしている。
今回の講習会の主催の1人、MATTEOBRIONI ®(マッテオ・ブリオーニ)の日本販売総代理店(株)SCICCHIA(大阪市)代表取締役・小林武太郎氏は「MATTEOBRIONI ®は、日本の文化でもある土壁の美しさに感銘を受けた創業者が立ち上げた、イタリアでも新しいブランドです。講習会を通じ、異国の新しい素材が持つ魅力を生かすためには日本の職人が持つ高い技術力との融合が必要不可欠であると感じています。日本においてブランドを預かる立場として、創業者の思いや品質を損なうことなく、日本の皆さまに提供できるよう努めていきます。」と話す。
マッテオ・ブリオーニは全国の施工研修終了者による、2023年からの発売・施工開始を予定している。
■製品情報
<商品名>
MATTEOBRIONI ®
<販売開始時期>
2023年
<日本販売総代理店>
(株)SCHICCHIA 公式サイト【杉町 彩紗】
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