2024年12月23日( 月 )

トヨタ 豊田章男社長が会長に、佐藤次期社長に変革を託す

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 トヨタ自動車(株)は26日に、豊田章男(66)代表取締役社長が4月1日付けで退任し、代表取締役会長に就任すると発表した。後任の社長には佐藤恒治(53)執行役員が就任、内山田竹志(76)代表取締役会長は退任する。

 豊田氏はリーマンショックによる赤字転落(2009年3月期連結決算)直後の09年6月に社長に就任、その後も米国などでのリコール問題、東日本大震災への対応などに追われた。26日に同社のWEBメディア「トヨタイムズ」において行った会見において、豊田氏は、「会社存亡の危機の連続だった」「必死に、一日一日を生き抜いてきた」と振り返った。その後業績は向上、直近の22年3月期連結決算では、営業利益が日本企業で過去最高となる2兆9,956億円となった。

 豊田氏は佐藤氏を新社長に選んだ理由について、豊田氏は佐藤氏が(1)トヨタの「思想」「技」「所作」を身につけようと、クルマづくりの現場で必死に努力してきたこと、(2)クルマが大好きで、商品を軸にした経営をさらに前に進めてくれるとの期待に加え、(3)「正解がわからない時代」に変革を進めていくために現場に立ち続けることのできる「若さ」を挙げた。

 豊田氏と佐藤氏は今後のミッションとして、「トヨタをモビリティ・カンパニーにフルモデルチェンジすること」をあげる。佐藤氏は26日の会見で、「操る楽しさを追求したクルマや移動を支えるクルマ。これからのクルマは、『モビリティ』へと大きく進化していく」「クルマの本質的な価値を守り、新しいモビリティの形を提案していく」と抱負を語った。

【茅野 雅弘】

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