福岡出身・元日本代表MF井手口の加入でアビスパはどう変わる?
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いよいよ迫ってきたJリーグ開幕。アビスパ福岡に、ビッグニュースが飛び込んできた。
サッカーJ1リーグアビスパ福岡は7日、元日本代表MF井手口陽介がセルティック(スコットランド・プレミアリーグ)から期限付き移籍で加入することを発表した。
井手口は福岡市出身、1996年生まれの26歳。油山カメリアーズ(現・カメリアFC)から中学進学時にガンバ大阪ユースに進み、2014年にガンバ大阪でプロデビュー。16年のリオデジャネイロ五輪代表に選出され、全試合に出場する。
16年、17年とガンバ大阪で主軸の座をつかむと、18年1月にイングランド・チャンピオンシップのリーズ・ユナイテッドに移籍。クルトゥラル・レオネサ(スペイン)、グロイター・フュルト(ドイツ)に期限付き移籍して経験を積み、19年にガンバ大阪に復帰する。20年、21年はガンバの主力として活躍し、20年にはガンバをリーグ2位に導く活躍を見せる。21年12月にセルティックに移籍していた。
日本代表としては15試合に出場し、2ゴール。17年8月のロシアW杯最終予選・オーストラリア戦で決めた代表初ゴールは、日本のロシアW杯出場を決めるゴールとなった。
井手口の最大の特徴は、圧倒的な運動量。90分間、最前線から最後尾までピッチを縦横に走りまくり、171cmと小柄ながらも激しいプレスを見せ、高い対人守備能力を発揮する。また、ペナルティエリア外からの強烈なミドルシュートも出色。「W杯決定ゴール」もその典型だが、鋭く振り抜く右足から放たれる弾丸シュートは、ゴールキーパーの反応を許さない。
これまでアビスパの中盤は、MF前寛之・MF中村駿というリーグ屈指のボランチが支えてきた。まさに盤石のコンビだが、昨シーズンMF中村が長期欠場した際にはその穴を埋めることができず、難しい対応を迫られた。
井手口の加入で、この構図が大きく変化する。中盤の層がぐっと厚くなり、さらに前・中村の両MFも高いレベルの競争を求められることで、より高いクオリティが求められることになるだろう。また、このメンバー構成は井手口にとってもプラスになるはず。どちらかというとボールホルダーに食いつく守備を好む井手口にとって、スペースを埋めることが得意で、バランス感覚に長けた前・中村は相棒としてベストの組み合わせだ。
井手口自身としては、Jリーグ復帰はただの里帰りではないはず。J1で出場機会をつかんで活躍し、日本代表復帰を目指しているのは間違いない。そして、そんな井手口の姿はアビスパの選手たちにとっても強烈な刺激になるだろう。
アビスパの今シーズン開幕戦は、2月18日(土)のヴィッセル神戸戦(ノエビアスタジアム神戸)。ベスト電器スタジアムでのホーム開幕戦は、2月25日(土)のセレッソ大阪戦だ。セレッソには、昨年までアビスパに所属していたMFジョルディ・クルークス、12年ぶりの日本復帰をはたした元日本代表MF香川真司らが名を連ねる。日の丸を背負った経験のある選手同士、井手口と香川のマッチアップが楽しみだ。
まだ肌寒い2月だが、サッカーの「球春」はもうすぐそこ。今年も、アビスパ福岡の活躍を力いっぱい応援しよう。
【深水 央】
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