【観光客増加による明暗（4）】ドーナツ屋に長蛇の列、まだまだ人気は続く

    4月6日、昼食に社内の新人女性たち3人とアクロス地下の「天麩羅処ひらお」に行った。先発として午前11時半に席を取りに走らせ、11時40分には席に座ってもらっていた。後発部隊は11時50分に到着。ところが食事を食べ終えたのは午後0時50分であった。こちらは1人辛抱できず別の場所へ向かった。

　その道中、国体道路を挟んで大丸の真向かいで60人ばかりが列をなして並んでいる。ウイスキーを売り出す友人の店に向かって並んでいるように見えるが、「彼の店にこんなに客が並ぶことはない」と疑念を抱いた（そんな自分に対して「俺はなんと友だち甲斐のない不肖な男なのか」と心のなかですぐに自分を叱ったことはいうまでもない、と付け加えておこう）。ところが、お客の列は筆者より非情であり、友人の店の横を通り過ぎていた。

    行列に並ぶ人の目当ては隣の店「I'm donut？」であった。かねてより大人気と聞いていたドーナツ屋である。かの店の人気ぶりはかれこれ何カ月も前に聞いていたのであるが、それがまだ現実に行列ができているのだから驚いた。知らぬふりをして女性の客に聞いてみる。「奈良から来ました。東京ですごく人気で。福岡でも食べられるって聞いたので買いにきたんですよ」とのこと。この調子ではたとえ福岡中の人が買っても、その後にまた県外からも買いにきて、日本中の人が買うまでこの人気が続くのではないかと錯覚するほどだ。SNSを媒介にした「拡散」「バズる」やらというものは凄いものである。