【福岡市】スタートアップ優遇制度導入

    福岡市は19日、先端技術を活用した公共調達において、スタートアップ企業を優遇する新制度を発表した。

　新制度は、行政サービスの効率化とスタートアップ企業への市場参入機会の提供を目指し、事業公募から実証実験、外部有識者による技術面やコスト面の総合評価を経て、市との事業契約が可能となる。スタートアップ企業や地元企業は評価時に加点が与えられる仕組みとなっている。福岡市の高島宗一郎市長は、「公共事業の実績はビジネス面で信用という大きなアドバンテージになる。経験や販路が少ないスタートアップ企業の後押しをしていきたい」と強調した。

　福岡市は九州最大の都市であり、近年も人口は増加を続けて、2021年時点で約163万人を数える。経済成長も著しく、福岡市の成長率は全国平均を上回ってきた。日本初の創業特区として認定された同市は、スタートアップ企業の支援に注力し続けている。市内に設けられた支援施設「福岡グロースネクスト」では、オフィススペースや相談サービスが提供されており、新たなビジネス創出の場として機能している。

　今回の制度導入によって、創業特区としての福岡市の取り組みが、今後もスタートアップ企業にとって魅力的な環境を提供し続けることが期待される。これによって福岡市は、新興企業の活力を高め、地域経済の発展に寄与することによって、さらなる人口増加と経済成長の機会をつかむだろう。

【茅野　雅弘】