アビスパ、交代選手の活躍で鮮やか逆転 福岡2-1札幌
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サッカーJ1リーグのアビスパ福岡は8日、ホームのベスト電器スタジアムに北海道コンサドーレ札幌を迎えて第20節の試合を行った。
前節セレッソ大阪戦で8試合ぶり、そしてJ1リーグ通算100勝となる記念すべき勝利を挙げたアビスパ。後半戦に向けてエンジンをかけ直したいところ。対する札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ監督が標榜する果敢な攻撃サッカーが持ち味。ペトロヴィッチ監督はサンフレッチェ広島、浦和レッズを率いて一時代を築いた名指揮官だ。
時折強い雨がピッチを叩く、あいにくのコンディションでスタートした試合は、そんな悪天候を吹き飛ばすような白熱した展開となった。
まず試合を動かしたのは札幌。抜群のテクニックを誇るMFルーカス・フェルナンデス、高速ドリブルが魅力的なMF金子拓郎と、攻撃的な選手をウイングバックに配置した札幌は、アビスパの組織的な守備に苦戦しながらもボールを前線に運ぶ。31分、MF中村桐耶がドリブルで侵入し、ゴール前に折り返す。アビスパDF奈良竜樹が足をのばして弾くが、そこに走りこんでいたのは札幌MFスパチョークだった。札幌が先制点ゴールを奪う。
38分にはセットプレーからDFドウグラス・グローリがゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定。札幌1点リードのまま、試合は後半に入った。
後半、アビスパ長谷部茂利監督が切る交代カードが冴えわたる。54分にDF湯澤聖人、64分にFWウェリントンを投入し、これが大当たりとなる。
66分、右サイドでボールをもったFWルキアンが独走。相手DFやGKを十分引き付けると、中央のFWウェリントンに折り返し。これをウェリントンが落ち着いて沈め、まずは同点ゴールを奪う。
そして続く69分、またも右サイドでフリーになったルキアンが技ありのヒールパスを中央に送ると、走りこんできたDF湯澤聖人がダイレクトで合わせ、決勝点となるゴールを叩き込む。湯澤にとって今シーズン初、そしてうれしいJ1初ゴールとなった。
試合はこの後、札幌の猛攻をしのぎ切ったアビスパが勝利。GK村上昌謙を中心とした守備陣が執念で守り切り、貴重な勝ち点3をもぎ取った。
次の試合は、アウェーでJ3のFC岐阜と戦う天皇杯3回戦。所属カテゴリに差があるとはいえ、「タイトル獲得」という目標を目指す上では侮ってはいけない相手だ。
【深水 央】
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