2024年12月22日( 日 )

終了間際のグローリ弾で公式戦4連勝 湘南0-1福岡

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サッカーイメージ    サッカーJ1リーグアビスパ福岡は16日、アウェーのレモンガススタジアム平塚で湘南ベルマーレと第21節の試合を行った。

 6月30日のセレッソ大阪戦で挙げた勝利で長いトンネルを脱したアビスパは、北海道コンサドーレ札幌戦、天皇杯FC岐阜戦と公式戦3連勝と、夏の上昇気流にうまく乗った模様。対する湘南はリーグ戦14戦未勝利と低迷。エースの日本代表FW町野修斗が海外移籍で離脱し、苦しい状況が続いている。

 この日、試合開催地の神奈川県平塚市は最高気温34.7℃を記録。うだるような暑さと湿気に、選手たちの顔には試合開始前から汗が浮かんでいた。ただでさえ厳しい環境だが、アビスパは守備の要・DF奈良竜樹、攻撃の中心・FWルキアンを累積警告で欠き、MF岩永創太(九産大付属九州高3年・アビスパ福岡U-18)、DF時志仁(沖学園高3年・アビスパ福岡U-18)の2人の高校生がベンチに入るスクランブル体制。まさに総力戦だ。

 試合は守備を固めてカウンターを目指すアビスパ、スピードあふれる連携で攻撃を組み立てる湘南という構図でスタート。前半、湘南はMF小野瀬康介やMF阿部浩之を中心とした攻撃でアビスパゴールに迫るが、アビスパはリーグ戦初スタメンのDF井上聖也と、大黒柱のDFドウグラス・グローリ、そして守護神GK村上昌謙がしっかりとゴールマウスにカギをかける。

 後半もペースは湘南が握る。大きなストライドのドリブルでサイドを突破する湘南DF畑大雅が何度もチャンスを演出するが、アビスパ守備陣の集中力は途切れない。このまま試合終了か……と誰もが思った86分、歓喜の瞬間が待っていた。

 敵陣で得たFKを、この日キャプテンを務めたMF前寛之がペナルティエリア内に送る。これをDF井上聖也が頭で落とし、待ち構えていたDFドウグラス・グローリがゴールに蹴りこむ。「オフサイドの疑いあり」とVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の確認が入ったものの、結果はゴール認定。ここまで必死に守りを固めてきたDF井上、DFグローリのがんばりに応えるような、すばらしい決勝ゴールとなった。

 これでリーグ戦3連勝、公式戦4連勝となったアビスパ。リーグ戦に加えてルヴァンカップ、天皇杯とまだまだ試合が残されているなかで、限られたメンバーで勝利をたぐり寄せたことは選手たちにとって大きな自信になるはずだ。

 「大きな自信」といえば、アウェーの一戦に駆けつけたサポーターも自分たちを誇っていい。スタジアムに詰めかけたアビスパサポーターたちの熱い声援は、ホーム平塚サポーターのそれとまったく遜色なく聞こえた。選手たちにとって、どれだけ大きな支えになったことだろうか。

 Jリーグはこの試合を最後に中断期間に入る。アビスパの初戦は8月2日の天皇杯・栃木SC(J2)戦。リーグ戦は8月6日、アウェーに乗り込んでのサガン鳥栖戦、九州ダービーだ。真夏の熱気に負けないような熱戦が繰り広げられるのは間違いない。

【深水 央】

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