2024年12月28日( 土 )

佐藤凌我の2ゴールでアビスパ快勝 福岡2-0横浜FC

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サッカーイメージ    サッカーJ1リーグアビスパ福岡は12日、ホームのベスト電器スタジアムに横浜FCを迎えて第23節の試合を行った。

 サガン鳥栖との九州ダービーで劇的な勝利を収めてから一週間。中断期間に充実したトレーニングを積み重ねてきたことがうかがい知れるアビスパの相手は、近年の対戦ではなかなか勝ちきれない横浜FC。最後に勝利を挙げた試合は、2017年まで遡る。

 プレーヤー個人の能力を前面に押し出して戦う横浜FCのスタイルとアビスパの組織的な守備はやや嚙み合わせが悪く、試合を通して押し気味に進めていても強力なFWの一発で形勢をひっくり返されてしまうことも少なくなかった。

 だが、この試合はこれまでとはまったく違う展開をたどる。試合が動いたのは、開始わずか2分のことだった。

 鳥栖戦のヒーロー、MF金森健志が左サイドからペナルティエリア内に鋭いパスを送る。これは横浜DFに阻まれるが、横浜DFが前線に送ったパスを金森が激しいチェックで奪還。こぼれたボールを拾ったMF前寛之が、右サイドから中央に走りこんでくるMF佐藤凌我に鮮やかなパス。完全にフリーになった佐藤が、横浜GK永井堅梧の動きを冷静に見極め、丁寧に左足を振り抜いてゴールネットを揺らした。佐藤はこれがJ1リーグ戦2得点目。試合開始前には佐藤のJリーグ通算100試合を祝うセレモニーが行われ、花束を手渡した家族が見つめるなかでのすばらしいゴールとなった。

 試合開始早々に失点した横浜FCは、ボールを動かしながら攻撃を繰り返す。なかでもFW山下諒也、FWマルセロ・ヒアン、MF井上潮音はたびたびチャンスをつくるが、GK村上昌謙、DF奈良竜樹、DFドウグラス・グローリを中心としたアビスパ守備陣の効果的な守備の前に、得点には至らないまま前半を終えた。

 さらに試合が動いたのは、またもやホイッスルの直後だった。

 後半開始からわずか3分後の48分。自陣からのロングパスを、左サイドを懸命に走ったFW山岸祐也がキープし、チャンスをつくる。パス交換からボールを受けたMF金森健志が、縦への突破と見せながら横浜DFを2枚抜きしてペナルティエリアに侵入。右足アウトサイドのパスをゴール正面で受けたMF佐藤凌我が、今度は右足でゴール上隅に叩き込んだ。

 2点を追う横浜FCは、攻撃的な選手をピッチに送り込んで攻撃の立て直しを狙うが、アビスパ守備陣の集中力は最後まで途切れず。試合はこのまま2-0でアビスパの勝利となった。

 アビスパはこれでリーグ戦5連勝。順位は7位に上昇した。改めて順位表を見ると、アビスパ福岡の下にはサンフレッチェ広島(8位)、川崎フロンターレ(9位)、ガンバ大阪(12位)など名門クラブが並ぶ。8月の酷暑のなか、この順位をキープできているのは選手のみならず、長谷部茂利監督、コーチングスタッフ、フロントスタッフの皆さんの努力のたまものだ。

 次戦もホーム戦。8月18日(金)、ベスト電器スタジアムにアルビレックス新潟を迎える一戦だ。4月のアウェーゲームでは新潟MF伊藤涼太郎(6月にシント・トロイデンに移籍)にハットトリックを許して苦杯を喫したが、今回のホームゲームでは雪辱をはたしたい。リーグ戦6連勝をかけた一戦を、スタジアムで応援しよう。

【深水 央】

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