2024年12月22日( 日 )

30年積み上げた「LANDICブランド」 福岡に根ざすデベロッパーの矜持

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(株)LANDICホールディングス

住まいなど空間のデザインを通じて、
たしかな付加価値をつくり上げる

    持株会社・(株)LANDICホールディングスを筆頭にしたLANDICグループは、デベロッパー事業をコアとする(株)LANDIC、中古不動産再生事業をコアとする(株)LANDICリアルティ、不動産賃貸事業をコアとする(株)LANDICレジデンシャル、賃貸管理事業をコアとする(株)LANDICソリューション、ホテル開発事業をコアとする(株)LANDICホテル&リゾートの6社で構成される。

 グループ経営によりシナジー効果を生み出し、事業コンセプトである「不動産価値創造企業としての存在意義の強化および確立」が図られてきた。空間のデザインを通じて、これからの『ここちよい暮らしかた』を提案し、たしかな付加価値をつくり上げることが、同社が考える不動産価値の創造だ。「ここちよく、生きよう」というグループビジョンも、不動産デベロッパーとしてのLANDICホールディングスが目指す開発理念といってもいい。LANDICの社名の由来は、土地を表すLAND、デザインの頭文字であるD、アイデアの頭文字I、創造=クリエイティブの頭文字Cから成るが、ここからはその名が体を表していることを記していきたい。

緻密で良質なデザインが高評価
同社による「ここちよく、生きよう」とは

 セカンドリビング・ガレーロがグッドデザイン賞を受賞するなどデザイン性を中心に同社のマンションは高い評価を得てきた。建築思想に基づいたデザインの良さは、LANDICブランドの大きな特長だ。

 これまでに同社が開発を手がけ、リリースした物件は80棟(2023年5月時点)を数えるが、中山朋幸社長は、年に1度は福岡市内のすべての物件を実際に見て回るのだという。実際に物件を見て回ることで、最新のトレンドや街の変化などに気づくことができるからだ。

 「LANDICのマンションはデザインが良い」という評価はここ10年ほど不動産業界内でよく聞かれていた。それがさらにここ2~3年では、より広い層からも高く評価する声が聞かれるようになってきた。外壁材の使い方や敷地形状の生かし方、エントランスやアプローチの設け方といった外観上のデザインに加え、前述の「ガレーロ」や共用部のつくり込みといった内部のデザインが評価される主なものだ。

 興味深いのが、「ここちよく、生きよう」を体現するための開発コンセプトだ。「都市に自然と暮らすコト」をマンションの開発コンセプトに掲げたレジアス大橋(9月完成予定)では、都市と自然のクロスポイント・福岡市南区大橋という立地の特性が企画に生かされる。西鉄・大橋駅まで徒歩11分にありながら、東側には那珂川が流れており、大きく開けた眺望が同プロジェクトの特長。エントランスを抜けると、植栽が立体的にデザインされた「ボタニカルラウンジ」が出迎える。

 「都市に自然と暮らすコト」というコンセプトは、11月の販売開始を控える福岡市中央区小笹5丁目のマンションプロジェクトでも掲げられる。小笹といえば、隣接する福岡市植物園はじめ公園が多く、緑豊かな都心にも近い丘陵の閑静な住宅地として知られる。

 このプロジェクトの敷地も緑豊かな丘陵地にあるが、3000坪におよぶ広大な敷地の3分の1は管理された都心の森として生かし、周辺環境への配慮とともに、住民の憩いの場として活用される予定。建物デザインも立地の特長を生かした2棟構成とし、アプローチには周辺に溶け込む緑が効果的に配される。これらに代表されるように、同社が開発する物件には福岡のまちづくりを担うデベロッパーの矜持が見て取れる。

小笹のマンションプロジェクト イメージパース
小笹のマンションプロジェクト イメージパース

SNSで拡散され人気施設に、
カフェやラウンジを備えた「L+」

 LANDICの事業はマンション開発にとどまらない。21年春には、谷尻誠氏・吉田愛氏が率いる日本を代表するデザイン事務所・サポーズデザインオフィスとコラボして、博多区美野島にカフェ空間や映像ルームを配した複合施設・L+(エルプラス)をオープン。翌年春にはお茶や食事を楽しめるカフェやガレーロを体験できるラウンジなどを備えるL+ HIRAOを西鉄・平尾駅の駅前にオープンした。L+は『暮らしの気付き』を体感できる施設という位置づけだ。どちらの店舗もスイーツやドリンクそして空間が評価され、SNSを通じて人気の施設となっている。

 マンション開発、L+のようなライフデザイン提案事業に続いて、同社が新たに手がけるのが、糸島市や中央区西中洲におけるホテル&レジデンス事業だ。

「LANDIC na 街づくり」
という実績と挑戦
そのブランド価値は中央大手と一線画す

 ホテル&レジデンス事業の本格始動を目前に、中山社長は次のように話してくれた。「多様性が重要視される現代において、当社ならではの開発=『LANDIC na 街づくり』で福岡の発展に貢献できれば。その街の景色や環境、そしてそこで暮らす方々の『ここちよい暮らしかた』を提供することで、肩肘を張らずに、普段の生活が緑や風、光など、自然の豊かさに触れながら、健康的に過ごせる『well-beingな暮らし』につながるような街づくりを、これからも目指していきます」。

LANDIC na 街づくり構想 well-being MAP
LANDIC na 街づくり構想 well-being MAP

 同社では、金融機関やゼネコンをはじめとしたステークホルダーとの協調によって、近年は安定して年間250戸を超える新規マンション供給を行ってきた。「地場が強い」とされてきた福岡市のマンション市場だが、地価高騰が顕著となり物件価格が高騰するにつれ中央大手の参入が増えてきたことで、地場のシェアは少しずつ低下してきた。大手と地場の差は端的にいって「ブランド価値」だ。立地がよく、仕様もいいマンションは原価が高くなるため、販売価格も高くなる。それでも価値を評価されるかどうかは「ブランド価値」が左右するのだ。

 福岡を知り、その街に合った建物外観や外構デザインとすることで、周辺の資産価値を高めていく──LANDICが30年にわたって積み上げてきたブランドは、ついに中央大手とは一線を画した価値として評価され始めた。


<COMPANY INFORMATION> 
代 表:中山 朋幸
所在地:福岡市博多区中洲5-3-8 アクア博多6F
設 立:1993年12月
資本金:1億3,300万円(グループ合計)
TEL:092-283-3200
URL:https://www.landic.com

<RECRUIT> 
募集職種:投資型マンション営業
     分譲マンション営業
応募資格:短大/専門/高専/大学/大学院
     卒業見込みの方
問合せ先:092-283-3200(採用担当)


<プロフィール> 
中山 朋幸
(なかやま・ともゆき)
1967年3月17日生まれ、福岡市出身。マンションデベロッパー勤務を経て93年12月に (株)ランディック(現・(株)LANDIC ホールディングス)を設立。代表取締役に就任した。22年5月には、マンションデベロッパーの団体である(一社)九州住宅産業協会の副理事長に就任した。

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