2024年12月22日( 日 )

都市成長と生活向上の好循環を新たなフェーズへ~次期マスタープランへFDCが提言

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 2024年度に計画している福岡市の次期基本計画(マスタープラン)の策定に向けて、福岡地域戦略推進協議会(FDC)が民間意見を取りまとめた「提言」を11月9日、福岡市へ提出した。

 今回の提言は、福岡市の次期マスタープラン策定に向けて、FDCが主体となって民間主導の意見出しを実施し、それを取りまとめたもの。

 FDCは、これまでの福岡の10年を振り返って「都市の成長」と「生活の質」がともに大きく進展したと評価したうえで、これからの10年を見据えて新たなフェーズに移らなければならないと提示。

 そのための提言として、「都市経営の基本戦略」のアップデートが必要だとし、『あらゆる「生活の質の向上」と「都市の成長」を統合的に考え、持続可能にする』と『福岡都市圏・九州広域の中核都市として、相互裨益する成長を生み出す』という2つの新たな基本戦略のほか、目指す姿として「イノベーションが継続的に生まれるまちへ」「多様な人が共生するまちへ」「最先端技術で日本一安心なまちへ」「九州の玄関口としてともに活力を生むまちへ」の4つを示している。

提言について説明する麻生泰・FDC会長(左)と、高島宗一郎・福岡市長(右)
提言について説明する麻生泰・FDC会長(左)と、
高島宗一郎・福岡市長(右)

 FDCの麻生泰会長は、「福岡市のこれからの10年を考えると、グローバル対応力が重要ではないかと思います。福岡市はすでにこの点で抜きん出てはいますが、それをさらに伸ばし、より魅力あるまちになっていくためにも、FDCが取りまとめた民間意見をマスタープラン策定の参考にしていただければ」と今回の提言の趣旨を説明。

 また、提言を受けた高島宗一郎福岡市長は、「福岡市ではFDCの協力の下、産学官民が1つになって成長戦略をつくっていくという、全国的にも、世界的にも先進的な取り組みを行っており、これまでにも国家戦略特区の獲得や国際金融都市構想に向けたTEAM FUKUOKAの実現などを、非常にスピード感をもって進めてきました。今回も、さまざまな民間団体やFDCの会員企業の皆さまの多様な価値観を、うまく提言としてまとめていただいておりますが、市としてもこの提言を今後10年間のマスタープランに落とし込んだうえで、引き続きFDCの皆さまと一緒になって、両エンジンで前進できればと思います」と意見を述べた。

 福岡市では、今回のFDCの提言のほか、さまざまな市民や企業・団体などの声をベースとしながら、24年度中に次期マスタープランを策定。25年度から、マスタープランに則ったまちづくりを開始していく予定としている。

【坂田 憲治】

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