2024年12月27日( 金 )

【まるの会・一條氏のコンサル資質に疑義(8)】スリームダムというボロ会社の未公開株を売りつけた一條氏

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財務内容は倒産寸前

 本シリーズの(7)(スリーダムアライアンス、豪華取締役陣で24年、勝負の年に勝ちをつかむ?)でスリーダムアライアンス(東京都港区、以下、スリーダム)の財務諸表を一見して後悔した。この会社はもう10期目を決算している。その記念すべき10期の売上は僅か687万9,000円しかない。念を押すが当期純利益ではなく売上だ。そして、純損益が▲33億225万円である。真赤々だ。売上に対して約500倍の大赤字なのである。10期目の決算ですぞ(この期は連結決算)! 一株あたり1万4,164円の当期赤字におよぶ。売上実体が零細企業以下だ。スタートアップとはいえ、10期目にしてもいまだこのようなボロ会社の未公開株を、まるの会の一條氏は平然と会員に送りつけたものである。恥を知れと言いたい(本人に知る力があると期待して)。

 同社はリチウムイオン電池・リチウム二次電池セパレーターの開発を行ってきた。同社はこれまで研究段階にあり、売上らしい売上はなく、膨大な赤字を膨らませてきたがもうタイムリミットである。3回、株主説明会にも参加したが、まともな説明は一度たりともなされなかった。一部の株主から抗議の声もあがっていた。おそらくこれらの株主たちはスリーダムの将来を買って投資したのではない。一條氏の「まるの会」の勧めであったから信用して未公開株を買ったのである。

子会社を上場させた利益で投資家たちに還元すると公言していたが…

 一條氏には「竹中平蔵みたいなゲテモノを取締役に就けても信用にはならない」と助言したが、経営陣に諫言した気配はうかがえない。竹中が不報酬で取締役に就任するはずがないのは自明の理だ。無駄な報酬が損失に上積みされていくだけである。

 次第にスリーダム未公開株を買った「まるの会」会員の投資家たちから、一條氏に対して厳しい追及が向けられていったのだろう。それへの言い訳のように、一條氏は、「子会社を上場する。その時点で未公開株出資割合にて按分して多少の補てんを検討する」というようなことを漏らしていた。確かに8月には同社のシンガポール子会社であるnoco-noco Pte. Ltd.が米ナスダック市場に株式を上場した。ところが期待した水準の値が付かずに関係者はしょんぼりしている。一條氏からも大々的なコメントは聞かれない。

 まずは親会社を最初に上場させて子会社へ波及させるのが常道であろう。しかし、子会社を先行させるという邪道策をとったのは、親会社に上場の見込がないからに他ならない。

一條氏の目は節穴

 たびたび、書いてきたことだが、一條氏は、「私は会員の皆さまへビジネス案件の紹介はします。しかし、選択するのは投資家の皆さんの自己責任であることをお忘れなく」と理屈をこねてきた。

 一條さん! 箸にも棒にもかからないボロ会社、スリーダムを勧めておいて、「自己責任です」とは、とんだ節穴コンサルと言わねばならない。まだまだ節穴の証拠は続くであろう。

【青木義彦】

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