史上空前政治犯罪事件に発展
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NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は、「日本の政治は金をかけなければ政治に関われない方式となっており、このような政治風土で良い政治が行われるわけがない」と、日本の金権政治の構造を指摘した12月3日付の記事を紹介する。
「政治とカネ」の問題が後を絶たないのは「政治とはカネ」が実相として存在するからだ。
腐敗の根を断ち切る方法は存在する。しかし、腐敗の根を断ち切ろうとしない。腐敗の根がしっかりと温存されている。腐敗の根が温存される限り、腐敗はなくならない。
腐敗の根を断ち切るための方策とは何か。
第一は議員の報酬を引き下げること。
第二は企業団体献金を全面禁止すること。
第三は政治資金規正法第21条の2の第2項を撤廃すること。
これを断行すべきだ。日本の議員報酬は法外に高い。政治に金がかかるといわれるが、金をかけなければ政治に関われないとする方式を改めるべきなのだ。政治家になる理由が「カネのため」になっている。政治家になるためにカネを注ぐが、それは、政治家になってカネを稼ぐため。政治家を家業として継ぐのは政治家が儲かる商売であるからだ。
このような政治風土で良い政治が行われるわけがない。これは市民の側にも責任がある。政治にカネを注ぐのは、その見返りを求めるからだ。企業が多額の献金を行い、献金を受け入れた政治屋が当該企業に見返りの施策を実行する。合法的な贈収賄の構造が存在する。とりわけ、政権交代が存在しない状況の下では不正が発覚しない。絶対権力は絶対に腐敗するのである。
政治家の報酬を大幅に引き下げるべきだ。「カネのために政治に関わる」インセンティブを引き下げる。「政治に関わる」ことは社会に対して奉仕すること。政治の仕事は、本来は「奉仕」である。「奉仕」に見合う報酬体系に変更すべきだ。
第二に企業団体献金を全面禁止する。2009年に小沢一郎氏の政治資金管理団体が摘発された。西松建設関連の2つの政治団体から受けた献金を事実通りに記載して報告したことが政治資金規正法違反とされた。まったく同じ事務処理をした政治家資金管理団体が二桁の数で存在したが、小沢氏の資金管理団体だけが摘発の対象とされた。この事件の第2回公判で西松建設元取締役総務部長が2つの政治団体に実体があったことを証言して、この事案が完全なえん罪事案であったことが確定した。
※続きは12月3日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「史上空前政治犯罪事件に発展」で。
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