2024年12月04日( 水 )

【福岡県・市】「金融・資産運用特区」に共同申請

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 福岡県と福岡市は16日、金融庁が募集している「金融・資産運用特区」に関する提案書(PDF)を共同で提出した。県・市は2020年に産学官連携により「TEAM FUKUOKA」を結成し、国際金融機能の誘致と強化に取り組んでいる。

 県・市は同提案書において、スタートアップや成長産業の育成・成長促進、資産運用業やフィンテックなど多様な金融関連プレイヤーの集積、社会課題解決に資するマーケットの構築の面で、計34項目にわたる規制緩和の提案・要望を提出している。

 具体的には、プロ向けファンド運用業に係る要件の緩和や、海外で実績のある資産運用会社の国内における金融ライセンスの登録審査手続きの免除、英語による金融行政のワンストップ相談窓口の地方展開、などが盛り込まれている。

 提案書によると、これまでTEAM FUKUOKAでは、豊かな自然と充実した都市機能がコンパクトに整った「生活の質」の高さや優秀な理工系の学生・エンジニアの集積、東アジアに最も近く、東京圏や関西圏との同時被災リスクが低いという地理的優位性など、福岡の特性と親和性の高い「資産運用業」「フィンテック」「BCP対応業務」を重点誘致分野に定めていた。また、メンバー各々が特長を生かした誘致活動や課題解決に向けた活動を展開し、外資系企業や外国人材に対応したオフィスやレジデンス、支援制度、医療の英語対応など、さまざまな分野の機能強化を進めてきた。

 今後は「資産運用立国実現プラン」(23年12月策定)を受け、運用業の運用力向上や国内外からの新規参入と競争の促進、アセットオーナーシップの改革、スタートアップなどへの成長資金の供給の促進、オルタナティブ投資やサステナブル投資などを含めた運用対象の多様化などを意識した取り組みを加えていくとともに、金融・資産運用特区による規制改革や新たな地元の取り組みを重ねることで誘致を加速させていくとしている。

【茅野 雅弘】

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