2024年11月25日( 月 )

オレンジエアと異常外力着力

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 NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「いま進行中の重大な裁判、JAL123便ボイスレコーダーなど開示請求事件は、日本の重大な闇の存在を反映している」と主張する3月5日付の記事を紹介する。

 森永卓郎氏が3月7日に公刊される『書いてはいけない――日本経済墜落の真相』(フォレスト出版)
https://x.gd/LV3Hr
 そのなかに「第3章 日航123便はなぜ墜落したのか」が収録されている。

拙著『国家はいつも嘘をつく』(祥伝社新書)
https://x.gd/9Zy7k
 でも第5章に「「日航ジャンボ機123便」の嘘」を取り上げた。

 森永氏新著第3章「日航123便はなぜ墜落したのか」見出しに「踏みにじられた遺族の声」がある。

 いま進行中の重大な裁判がある。JAL123便ボイスレコーダーなど開示請求事件。123便墜落により最愛の夫を失った吉備素子さんがJAL123便ボイスレコーダー等の開示を求めて訴訟を提起した。

 123便副操縦士だった佐々木祐さんの姉である市原和子さんも原告に名を連ねていた。ところが市原さんは提訴を取り下げた。大きな圧力があったと推察される。

 1991年3月26日にボーイング社を被告とする損害賠償請求訴訟事件で和解が成立しており、日本航空は当初被告になっていなかったが裁判所が勧めた和解の最終期日に訴訟に参加して事件の被告になった。

 和解条項第4項に「原告らは、今後本件事故に関し、いかなる事情が生じても、被告及び利害関係人両社はもとより両社の役職員、代理人、関係会社、下請業者及び納入業者に対し、国の内外を問わず、国内法または外国法を理由として、裁判上又は裁判外において一切の異議を述べず、また、何らの請求をしないものとする。」が置かれた。

 日本航空はこの条項を盾にボイスレコーダーの開示を拒んでいる。しかし、約款上、日本航空は、安全に目的地まで運行し目的地で乗客が下車できるようにする義務を負い、これが達成できなかった場合、この義務は、なぜ履行できなかったのかを説明し、情報提供する義務に転化する。

 原告がボイスレコーダー等の完全開示を求めるのは信義則上の日本航空の義務を踏まえるもの。実は123便墜落原因について重大な新事実が明らかになった。

 この新事実は従来の墜落原因が虚偽である疑いを濃厚とするもの。

 状況が根本から変化した下で、犠牲になった乗客の遺族が事故原因究明の最重要証拠になり得るボイスレコーダー等の完全開示を求めるのは当然のこと。日本航空が一企業として「企業の社会的責任」を重視するなら、この問題に対して真摯で誠実な姿勢を示すべきことは言うまでもない。

※続きは3月5日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「オレンジエアと異常外力着力」で。


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植草一秀の『知られざる真実』

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