2024年12月25日( 水 )

コストコ、値引き原資を下請業者に負担させる 公取委が下請法違反で勧告実施

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 12日、公正取引委員会(以下、公取委)は、食料品販売のコストコホールセールジャパン(株)(千葉県木更津市、ケン・テリオ代表)に対し、下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)に違反する行為が認められたとして勧告を行った。

値引き販売の原資を下請に負担させる

 公取委によると、コストコホールセールジャパンは2021年11月~23年10月まで、「クーポンサポート」と「オープニングサポート」(後者は23年6月まで)という名目で、下請事業者の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、下請代金を減額していた。下請事業者20者で総額3,350万3,828円。

 クーポンサポートとは、商品販売時におけるプロモーション(値引き販売)の原資としていたもので、オープニングサポートとは新規開店に際して行うプロモーション(試食や値引き販売)の原資としていたもの。

 つまり、値引き販売の原資を下請業者の負担として下請代金から減額していたもので、公取委はこれを不当な減額と見なした。

入荷時検品を行わずに商品瑕疵を理由に減額

 また、21年11月から23年12月までの間、下請事業者から商品を受領した後、商品受領時に品質検査を行っていないにもかかわらず、商品に瑕疵があることを理由として商品を引き取らせていた。公取委はこれも下請事業者の責めに帰すべき理由がない不当な下請代金の減額と見なした。下請事業者11者で総額199万8,476円。

【寺村朋輝】

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