青果市場跡地利用で地元愛~「雇用の受け皿が最優先だよ」と関係者
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福岡市が人工島(アイランドシティ)に建設中の新青果市場。見学会が11月に企画されるなど来年2月オープンが近づき、がぜん関心が高まっているのが、跡地の利用だ。市街地内のまとまった敷地なので、民間の関心も高い。市場は、博多区那珂の青果市場、東区下原の東部市場、西区石丸の西部市場の3カ所で、新市場用地の財源とするため、行政需要以外は、売却が基本だ。
今年の6月議会の段階で、地域要望がまだ出ていなかったのが青果市場である。
青果市場の跡地利用で地元関係者に話を聞くと、郷土愛、地元愛に満ちた答えが返ってきた。
地元の有力者となれば、さまざまな接触を受けていると推察されるが、「どこがいいとか悪いとか茶々入れませんから、市場移転で失われる地元のパートの雇用を一刻も早く吸収するのが第一だ」。
食品加工など関連を含めると、現在200~300人の雇用があるという。大半が月収10数万円の「パートのおばちゃん」で、新青果市場が来年オープンしても、とても人工島まで通えない。交通費が出たとしても、遠いし時間がかかる。雇用情勢が良くなったとはいえ、現在地の周囲で再就職できるとは限らない。その雇用の受け皿が最優先だというのだ。だから、「跡地の利用に何年もかかるわけにはいかない」と熱く語る。
「早くやるには、やはり民間売却だよ。地元の意向を出させて、学者や地元関係者の入った検討会で、健康づくり施設やグラウンドゴルフのできる広場でも、地元の要望を取り入れた方向を出して、後は公募して一番良い提案をした民間業者に売却したらいい」。青果市場の敷地面積は約8万平方メートル。行政としては保育所、下水道用地の要望があり、新青果市場との中継所という要望が行政・市場関係者双方から出ている。
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