2024年11月13日( 水 )

【アビスパ】雨のベススタで鹿島を完封! 福岡1-0鹿島

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イメージ    サッカーJ1・アビスパ福岡は3日、ホームのベスト電器スタジアムに鹿島アントラーズを迎えて第6節の試合を行った。

 FC東京戦、浦和レッズ戦と連敗で迎えたこの試合、アビスパは先発メンバーを大きく入れ替えた。GK村上昌謙、DFドウグラス・グローリ、FW北島祐二が今季初出場。特にFW北島は東京ヴェルディへの期限付き移籍を終え、久しぶりにベスト電器スタジアムに帰ってきた。東京ヴェルディではリーグ戦28試合に出場。3得点を挙げて17年ぶりのJ1復帰に大きく貢献した。

 前半、アビスパはFW北島、FW岩崎悠人、MF松岡大起、MF重見柾斗らが前線から強烈なプレッシャーをかけてパスを回し、攻撃の糸口を探す鹿島をぐいぐいと押し込んでいく。鹿島がボールを保持して試合が進むというキックオフ前の予想を大きく覆し、アビスパのペースでゲームが進んでいく。

 この日のアビスパは、FW北島をはじめとした「お久しぶり」のメンバーが遺憾なくその実力を発揮した。FW北島は、豊富な運動量とこの試合にかける意気込みが強くにじむ激しい当たりを見せ、鹿島の出足をことごとくつぶしていく。

 さらに北島の特徴が見えたのが、右足から繰り出される正確なキック。前半、8回も獲得したコーナーキックのキッカーを務めた北島は、カーブのかかった素晴らしいキックを連発。得点にこそ至らなかったものの、質の高いプレースキックはアビスパにとって新しい武器となるのは間違いない。

 DFグローリは、持ち前の激しい守備と出し惜しみのない献身的なプレースタイルは健在。FW鈴木優磨をはじめとした鹿島の強力な攻撃陣に真っ向から渡り合っていた。

 昨シーズンはGK永石拓海にレギュラーの座を奪われた格好のGK村上だが、ここぞというところでのシュートストップはさすがの一言。「村“神”様」はやはり頼りになる、と思わせてくれる活躍だった。

 試合を決めたのはこの日キャプテンマークを巻いたDF宮大樹だった。後半開始直後の52分。左サイドをペナルティーエリア近くまで進出したDF宮は、DF前嶋洋太のパスをダイレクトでゴール前に送る。このクロスボールに反応し、後ろに下がりながら難しい体勢でジャンプ一番、身体をひねりながらのヘディングシュートを叩き込んだのは、FWシャハブ・ザヘディだった。FWシャハブは、これで2試合連続ゴールとなった。

 リードを奪われた鹿島は、次々と攻撃的な選手を投入してアビスパゴールに迫るが、そこに立ちはだかったのはDF宮、DFグローリ、GK村上らアビスパ守備陣。身体を投げ出してゴールを守り抜く決死の守備は、まさにアビスパのお家芸だ。試合はこのままアビスパが1-0で勝ち、今シーズンホームでの初勝利を飾った。

 試合後の記者会見で、長谷部茂利監督が「今シーズンで一番自分たちらしい試合になったかと思います」と語ったように、素晴らしい守備で相手に得点を許さず無失点で勝つ、アビスパらしい試合となった。

 原点回帰でつかんだこの勝利。今シーズンを飛躍の年、チームスローガンの「JUMP」の一年にするための堅固な土台となる、誇るべき一勝といえるだろう。

 次節は7日(日)、アウェーでの名古屋グランパス戦。アビスパにとっては昨年までのエースFW山岸祐也、DF三國ケネディエブスが待ち受ける、因縁の一戦だ。ここで勝って、山岸と三國には名古屋移籍を後悔してもらうとしよう。

【深水 央】

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