福岡城天守の復元的整備を考える第2回会合 実際の天守はどのような姿だったか
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26日、福岡商工会議所が事務局を務める「福岡城天守の復元的整備を考える懇談会」の第2回会合が開催された。
今回は、建築史を専門とする九州産業大学名誉教授の佐藤正彦氏が「福岡城天守を復原する」と題して報告を行った。
報告で佐藤氏は、福岡城の天守は設計図や絵図などの資料が不足しているものの、残された石垣や40個ほどの礎石などから、天守の姿が推定されることを説明し、佐藤氏自身が作図した立面図や断面図などを用いて、推定される5重6階地下1階の天守の姿について解説を行った。また、実際の建築に際しては、天守台の石垣を保護する方法として、石垣の内部に地中梁を置いて人工地盤の上に天守を建築する方法なども提案した。
報告後の懇談会メンバーによる記者会見で、福岡商工会議所の谷川浩道会頭は、「前回会合では、福岡城の天守が実在していたという学説がすでに学会の通説になっているという説明を丸山雍成氏から受けて、天守の実在について確証をもつことができるようになった。さらに今回の佐藤氏の話で天守の姿について具体的なイメージができた。今後、懇談会を続けて、市民の意見も聞いて、報告書を取りまとめて市長に提出し、天守復元について市長に判断してもらう」と述べた。
また、谷川会頭は、「福岡城の天守復元の意図は、決して観光目的ではなく、街のシンボルとして市民の心のよりどころになる、そのようなものとして天守の復元を願っている」とし、商工会議所として、復元を後押しする活動の意義を再確認した。
懇談会の山中伸一座長は、「今後、市民の意見を聞く方法としてはアンケート等の実施を考えている。秋口頃に懇談会からの報告書をまとめることをメドとして、アンケートを実施してから市民の意見とともに懇談会として報告をまとめるのか、あるいは、まずは懇談会の中間報告をまとめて市に報告し、市の方で市民の意見を問う方法もあるかと思う」と述べた。
【寺村朋輝】
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