小池知事の戸別訪問を「トイレ休憩」と反論する都民ファ
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「東京都知事選(7月7日投開票)」で三選を目指す小池百合子知事は6月22日、八丈島で初の街頭演説をした際、公明党山口那津男代表のポスターが貼られた民家を訪問。約30分後に出てきた小池氏に「選挙違反の戸別訪問ではないか」と声かけ質問をした(6月25日の本サイト記事「八丈島初街宣の小池都知事が戸別訪問の選挙違反!?」参照)。
これに対し小池氏の都知事選広報担当である尾島紘平都議(都民ファ幹事長)は「トイレ休憩」と反論してきた。7月3日に小池氏が三軒茶屋での街宣を終えた後のことだが、「戸別訪問ではないのか」との問いかけに以下のように答えたのだ。
「違います。僕だって、遊説していてトイレ借りることはありますよ。八丈島はそのへん、公衆トイレもないし」
しかし民家は定期船が行き交う底土港の近くで周辺には宿泊施設やガソリンスタンドもある。このことを指摘しても尾島氏は「緊急だったかもしれない」「横田さんだってトイレを借りることはあるでしょう」と逆質問をしてきた。見え透いた嘘をついているとしか思えなかったので、「30分のトイレ休憩は長いのではないか」と突っ込んだが、それでも「それは人それぞれだと思います。トイレの長さなんて」と反論、選挙違反を認めようとしない。
そこで私は、小池知事が初街宣を終えて羽田行きの最終便に乗り込んだ後、再び民家を訪ねたときのやりとりを紹介した。「旦那さんが出てきて『(小池知事は)家内と会っていた』と。『トイレ休憩』と言っていない」と問い質したが、それでも尾島氏は「トイレを借りたのでしょう」と言い張った。
尾島氏にぶつけた民家の再訪問の様子は動画でも撮影。以下のようなやりとりをしていた。
──今日、小池知事がいらっしゃっていましたが…。どういう(会合だったのですか)。
住人 いやいや。俺じゃない。うちの嫁が…。
──奥さんが…。
住人 自分は全然関係ないから。
──奥さんと小池さんはどういう関係なのですか。創価学会関係者ですか。
住人 無言(玄関の扉を閉める)
民家に公明党のポスターが貼ってあったこと、奥さんが会っていたこと、そして小池氏が政策ビラをもって出てきたことから推定すると、「小池氏は創価学会婦人部の奥さんに都知事選の公約を説明、投票を呼び掛けた」という光景が目に浮かんでくるのだ。
しかし先の本サイト記事で紹介した通り、小池氏に声掛け質問をしても一言も答えることはなかった。
──(出てきた小池知事に向かって)知事、公明党、学会関係者との面談だったのですか。選挙中の個別訪問、禁止ではないか。どういうお話をしたのか。公明党関係者の家ですよね、これ。(公明党の)ポスターが貼ってあるが…。選挙対策、作戦を練ったのか。選挙中の個別訪問、禁止ではないか。
小池氏 よいしょ(と言って車に乗り込む)
そこで日を改めて都知事選広報担当の尾島氏に同じ質問をぶつけたところ、「トイレ休憩」と強調。戸別訪問ではないと否定したのだ。私の目には「小池氏は白昼堂々と選挙違反をして開き直っている」ようにしか見えないが、どれだけ多くの都民が「トイレ休憩30分」の説明に納得するのか。それとも「小池氏陣営は平然と噓をつく」と呆れるのか。都知事選の結果が注目される。
【ジャーナリスト/横田一】
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