安保法制問題で目覚めた若者たちの想い(4)
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弊社では、安保関連法の成立を強行した安倍政権に対し、反対の声を上げるため、福岡で地元大学生を中心に7月に結成されたFukuoka Youth Movement(フクオカ・ユース・ムーブメント、以下FYM)の中心メンバーに話を聞いた。今回は、九州大学法学府修士課程1年生、大学で政治学を学ぶ、上妻潤己さん(以下、上妻)の話を聞いた。
――デモに参加するまでの経緯を教えてください。
上妻 7月20日に熊本県に帰省したとき、熊本アーケード街でWDW(We Disagree with War in Kumamoto)主催の「戦争法案絶対反対×若者デモ」を見ました。今まで保守的な地域だと感じていた熊本で、約400人もの人が集まり、そのなかで若者が主体となって声を上げている。自分もこのままではいられないと思い、FYMへの参加を決意しました。
――安保法制自体についてはどのようにお考えですか。
上妻 私は反対派の1人ですが、賛成派の意見を私なりに解釈すると、安保関連法は日本が戦争に巻き込まれないよう抑止力を高めるためのもの。それは国全体を守る手段の1つであり、現実的ではあります。日本が平和な国であり続けたいという理想と、実際に各地で起こっている戦争に日本も備えるという現実、両方を考えてとる手段のひとつです。しかし、想定される事態にも十分な納得のいく説明はありません。
――政治に対して自分の意見を持つために何を心掛けていますか。
上妻 自分の感情を大事にしています。理性的に語ることがよしとされている風潮がありますが、理性だけなら争いは起こらない。相手の感情も同じで、双方の立場を推察してどんな感情を持っているのか、斟酌する必要があると思います。
――今後の活動方針をお聞かせください
上妻 これから、FYMの意義づけを見直す段階に入りました。まずはメンバー間で安保法制に対する意見を話し合い、それぞれの考えを共有していきます。
【文・構成:川元 浩明】
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