2024年11月25日( 月 )

16年夏の参院選で、安倍政権与党を大惨敗へ

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 NETIBでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は、11月5日に開かれた出版記念シンポジウム『検証「安倍談話」戦後70年・村山談話の歴史的意義』について紹介し、2016年夏の参院選では安倍政権与党を大惨敗に追い込むことが必要だとした、11月6日付の記事を紹介する。


 「安倍政治を許さない」勢力結集で参院選に勝てる

 11月5日、東京永田町の憲政記念館で、出版記念シンポジウム『検証「安倍談話」戦後70年・村山談話の歴史的意義』が開催された。

主催者挨拶  鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授

基調講演   浅井基文・元広島平和研究所長
「内政・外交上の矛盾の固まりとしての安倍談話」

シンポジウム
コーディネーター 高嶋伸欣・琉球大学名誉教授
「歴史を歪曲した愚作の典型・安倍談話」

パネラー
田中宏・一橋大学名誉教授
「村山談話と似て非なるアリバイ談話」

天木直人・元レバノン特命全権大使
「わが国の安全保障を阻害する安倍談話」

最首悟・和光大学名誉教授
「戦争法実現の布石としての安倍談話」

 シンポジウムに引き続き、出版記念会が、上原公子・元国立市長の総合司会により開催され、村山富市・元内閣総理大臣、志位和夫・日本共産党委員長、吉田忠智・社会民主党代表などが挨拶した。

 村山富市氏は、安倍政権が安保法制=戦争法制を強行制定したことを念頭に、「戦後70年、日本は平和と繁栄を守ってきた。なぜ変える必要があるのか。そこに、法制に反対している国民と首相の考えに乖離がある」と述べた。また、2016年の参院選について、「日本の方向は国民が決めるという意識を持ち、来年の参院選では『ほら、みたことか』となるよう期待している」と述べた。
 シンポジウムのメインテーマである、20年前に村山首相が発表した「戦後50年談話」=「村山談話」の「継承」については、「首相は村山談話を継承すると言った以上、素直に継承すればいいのに、安倍談話は『ああでもない』『こうでもない』といっているだけだ」と述べた。
 日韓首脳会談が開催され、従軍慰安婦問題の解決が迫られている点については、「首相が『日本の責任だから解決したい、協力してください』といえば済むが、『裏付けがない』『証拠がない』ということが首相の腹にあるから言えない。だから、うまくいかない」と論評した。

 村山談話では、「侵略」、「植民地支配」、「痛切な反省」、「心からのおわび」の文言を盛り込み、真摯な姿勢で歴史に向き合い、心からの謝罪の意を表明した。このことによって、アジア諸国との和解が達成されたという事実がある。これを蒸し返して、「ああでもない」、「こうでもない」とこねくり返した安倍談話は、百害あって一利のないものである。

 産経新聞は安倍談話について、紙面1面トップに「謝罪 次世代に背負わせぬ」の見出しで報道した。産経新聞は、この紙面のコピーを掲載し、次のような見出しをつけた販売促進用の広報チラシを配布している。
 「産経新聞は、謝罪外交の連鎖を断ち切るよう 強く主張しています」

 安倍70年談話が、「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」と表現した部分を絶賛している。

 メルマガ第1283号「戦争責任を一般国民に押し付ける安倍70年談話」に記したように、戦後の戦勝国国民と敗戦国国民との和解は、戦争責任、戦争犯罪人を明らかにし、戦争犯罪人と一般国民とを峻別し、そのうえで実現させてきたものである。謝罪をするのは国民ではなく、為政者が、過去の戦争犯罪人の行為について、国を代表して謝罪するものであり、国民が自己の行為を謝罪をするものではないのだ。為政者は過去の為政者が犯した罪を直視し、そのことに対して、他国に対して事実を認めて謝罪する責務を負う。安倍談話は、謝罪をするのは国民、すなわち、責任を負うのも国民との図式に立つ内容を示しているのである。

 問題は、日本の主権者が、この政治の現実をどう捉えて、どう評価し、どう行動するのかである。村山元首相が述べたように、2016年夏の参院選では、安倍政権与党を大惨敗に追い込むことが必要である。

※続きは11月6日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第1287号「野合連合は不要・自公対峙勢力一本化がカギ」で。


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・植草一秀の『知られざる真実』

 

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