アビスパ、堅守で10月締めくくる 鹿島0-0福岡
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サッカーJ1リーグアビスパ福岡は19日、アウェーの県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと第34節の試合を行った。
鹿島アントラーズは、ここまでリーグ戦4位。決して悪くない成績に見えるが、前節終了後にポポヴィッチ監督解任を決断。常勝を掲げる強豪ならではの厳しい姿勢に驚いたサッカーファンも多かったことだろう。
対するアビスパは前節名古屋戦で12試合ぶりに待望の勝利を挙げた。持ち前の堅守も戻ってきており、さらなる勝ち点の積み上げが期待される。
試合はボールをキープしながら前進しようとする鹿島と、「いい守備からいい攻撃」を標榜する通り、堅実な守備で相手の攻撃を潰そうとするアビスパが、しっかり噛み合った強度の高いゲームとなった。前半5分、アビスパはカウンターからFWウェリントンがヘディングでシュートを試みるが、これは鹿島GK早川友基が危なげなくキャッチ。前半40分には鹿島MF名古新太郎のフリーキックからMF知念慶がドンピシャリのタイミングで強烈なヘディングシュートを放つが、これはGK永石拓海が完璧なセーブを見せ、ゴールを割らせない。前半のシュート数はお互い3本ずつと、互角の展開で折り返しを迎えた。
後半、両クラブは選手交代を含めてさまざまな手を打つが、拮抗した状況を打開するには至らない。試合は結局両者無得点のまま終了。ボール保持率では58%対42%と鹿島が上回ったが、シュート数では5本対7本とアビスパが上回り、甲乙つけがたい戦況となった。
連勝とはいかなかったが、アビスパは堅実に勝ち点を積み上げ、順位は11位を堅持。降格圏とは勝ち点9の差があり、今のところ来季もJ1で戦えると期待してよさそうだ。
今節の結果をもって、サガン鳥栖のJ2降格が確定した。ダービーマッチの相手としてライバル視してきた鳥栖の降格には一抹の寂しさを感じるが、これもまたサッカーの現実。鳥栖がチームを建て直し、J1再昇格を遂げる日まで、アビスパはJ1で待ち続けなければいけない。
10月のリーグ戦は、この試合で終了。アビスパにとっての10月は、苦しんだ未勝利からの脱却をはたした月となった。次節は11月3日、ホームのベスト電器スタジアムでの柏レイソル戦。今シーズンの残り試合は4試合で、うちホーム戦は2試合。いよいよ大詰めとなってきたアビスパの2024年を、ベススタで見届けよう。
【深水央】
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