鳩山内閣府副大臣に選挙資金・裏金疑惑浮上 一部週刊誌が報じる
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久留米市など衆議院福岡6区選出で、内閣府副大臣を務める鳩山二郎衆議院議員の選挙資金が「裏金」になっていた疑惑が浮上した。おりしも政治資金規正法の再改正を含む政治改革関連3法案が本日午後、自民・立憲民主両党などの賛成多数で衆議院政治改革特別委員会で可決される見通しというタイミングである。
16日発売の『週刊ポスト』(小学館)によると、次の通り。公職選挙法では、選挙運動員は無報酬のボランティアが原則だが、遊説活動を行うウグイス嬢(車上運動員)と選挙事務員に対しては、規定額の報酬を支払うことが認められている。
ただし、選挙事務員はあくまでも事務作業のみで、選挙運動に従事することは認められていない。2021年の衆院選では、鳩山氏の選挙運動費用収支報告書のなかに、約20人のウグイス嬢などのスタッフに報酬を支払った記録がある。
そのなかに、現職の小郡市議会議員・大場美紀氏(保守系)に「事務員報酬」として、同年11月2日付で12万円の報酬を支払った記載があった。大場氏は鳩山氏に近い議員として知られ、加地良光市長の市長与党の立ち位置にいる。
ところが、週刊ポストの記者が大場氏を直撃すると、大場氏は「ほかの人がボランティアだから、受け取れない」と鳩山事務所に返金したという。
そうなると、福岡県選挙管理委員会に提出される選挙運動費用収支報告書に記載しない、あるいは修正申告を行う必要があるが、報告書には12万円が大場氏に支払われたことになっている。
報酬は返金されたのに「支払った」と処理したということであれば、12万円は鳩山氏の裏金になった可能性がある。
お粗末なのは週刊ポストの質問に対する返答だ。鳩山事務所側は12万円を預かったスタッフが数カ月後に秘書に渡し、担当秘書も忘れていたなどという小学生並みの言い訳をしている。1万、2万ならまだしも、12万円ものまとまった額のお金を忘れていたということがあり得るだろうか。
鳩山家は誰もが知る政界における名門一族だ。父・邦夫氏は法務大臣などを歴任、伯父は元首相の友紀夫氏(由紀夫から改名)。母方の曾祖父がブリヂストン創業者の石橋正二郎氏で、父・邦夫氏の時代に国替えで東京から移ってきた。
二郎氏は大川市長を経て、父の死去にともなう2016年の福岡6区補選で当選したが、自民党福岡県連との関係は依然として修復されていない。今年行われた大川市やうきは市の市長選では、二郎氏が推した候補が敗れている。
「李下に冠を正さず」という言葉があるが、政治家は、国民の視線を意識した行動が求められる。
【近藤将勝】
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