2024年12月25日( 水 )

兵庫県知事問題の核心

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 NetIB-NEWSでは、政治経済学者の植草一秀氏のメルマガ記事を抜粋して紹介する。今回は「兵庫県の元総務課長はプライバシー情報を公表、流布すると脅されて自死に追い込まれた疑いがある」と指摘する12月23日付の記事を紹介する。

兵庫県知事をめぐる問題に関する報道が下火になり始めているが問題はまったく解決していない。2つの重大問題がある。1つは斎藤元彦氏にかかる公選法違反疑惑事案。もう1つは兵庫県における個人情報の取り扱い。いずれも重大な問題である。

見落とせないのは死者が発生していること。1人は兵庫県の元総務課長。オリックスの優勝パレード実施に際して寄付金を集めることが課題になった。この問題で当該総務課長が苦境に追い込まれたとされる。

もう1人は元播磨県民局長。この局長が内部通報を行ったことが一連の騒動の端緒。兵庫県の斎藤知事は元県民局長の内部通報について「嘘八百」と断定し、元県民局長を懲戒処分した。その後、百条委員会が設置され、元県民局長の証言が予定されていたが、その前に元県民局長が自死した。元県民局長が行った内部通報に公益性があるのかどうかが1つの焦点。

これまでに明らかにされている情報を踏まえると、斎藤元彦知事を筆頭とする兵庫県が行った対応に問題があったと考えられる。内容を十分に精査せず、元県民局長の内部通報を「嘘八百」として懲戒処分したことと、元県民局長の個人情報の取扱いに瑕疵があったと思われる。

また、知事選に際しての斎藤元彦氏陣営の行動に公選法違反の事実があった疑いも濃厚である。元県民局長による内部通報の内容についても「公益性があった」と見られており、そうなると斎藤知事の対応に問題があったことになる。これらの問題をうやむやにせずに明らかにする必要がある。この問題に関するメディアの取り扱いを見ると、一部に著しく偏った情報流布が行われていることを確認できる。

たとえば「講談社」の情報流布に著しい偏りが感じられる。
2024.11.08「【スクープ】齋藤元彦事件『優勝パレード協賛金キックバック疑惑』渦中の信金理事長が実名告発『前知事を陥れようとする思惑が…』」
https://gendai.media/articles/-/140837

2024.11.08「前兵庫県副知事が語る『告発文書は、齋藤県政転覆のためだった』…キックバック、パワハラ内部告発、そして百条委員会の『深層』」
https://gendai.media/articles/-/140869

2024.11.22「『齋藤新党』創設も…齋藤元彦知事の再選で維新代表・吉村洋文知事らが目論む『参院選での大旋風』の現実味」
https://gendai.media/articles/-/141832

2024.12.17「【独占インタビュー】兵庫県知事・齋藤元彦『失職したあの日の朝、地元・須磨駅に立った私が考えていたこと』」
https://gendai.media/articles/-/143160

2024.12.17「【独占インタビュー】齋藤元彦が再選後初めて語った『県政改革の内幕』『告発文書問題』そして『百条委員会』のこと」
https://gendai.media/articles/-/143161

2024.12.18「『せっかくの優秀な人材があんな形で足を引っ張られるなんて…』《選挙の神様》藤川晋之助から見た『齋藤知事と立花孝志』」
https://gendai.media/articles/-/143390

※続きは12月23日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「兵庫県知事問題の核心」で。


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