「HKR市場店」などで返金手続を装った詐欺の被害発生 消費者庁が注意喚起
-
-
消費者庁は、通販サイトの返金手続を装い、コード決済サービス「○○ペイ」を悪用して消費者に送金させる詐欺が相次いでいるとして、注意喚起を行った。2023年春以降、全国の消費生活センターなどに同様の相談が寄せられており、被害の拡大が懸念されている。
偽通販サイトでの注文後に詐欺被害
本件の手口は、まず偽の通販サイト(以下、「本件サイト」)で消費者に商品を注文させることから始まる。本件サイトには、「HKR市場店」「online store」「Suzanne」「Typography」などの名称が使われており、フィギュアや中古スポーツ用品、高級ブランド品を市場価格よりも大幅に安い価格で販売していると表示していた。
【表】本件事業者が使用していた本件サイトの名称など
出所:消費者庁
【表】本件事業者が使用していた本件サイトの名称など 出所:消費者庁消費者がこれらのサイトで商品を購入し、銀行振込やプリペイド型電子マネーで代金を支払った後、販売業者を装う事業者(以下、「本件事業者」)から「欠品のため返金する」との連絡が届く。しかし、返金手続の案内には「○○ペイを使用する」ことが強調され、LINEの友だち追加を求められる。
返金手続と偽り、送金を指示
消費者がLINEを追加すると、本件事業者は「銀行カードでの返金には対応していない」「電子返金は○○ペイのみ」などと説明し、○○ペイのアカウントを使用した返金手続を指示する。【図】消費者が注文した「本件サイト」 出所:消費者庁 その際、本件事業者は、消費者に対し「○○ペイの本人確認は完了していますか?」などと繰り返し尋ねたり、「システムの不具合で送金できなかった」として別のアカウントへの変更を求めたりする。そして、LINEの通話機能を利用し、消費者のスマートフォンの画面を共有させる。
その後、「○○ペイのアプリを開いてください」「IDを入力してください」などと指示を出し、実際には返金ではなく、本件事業者への送金をさせる仕組みになっている。消費者のなかには、意図せず1万円以上を送金してしまったケースも確認されている。さらに、一部では○○ペイ以外の決済アプリでも同様の手口で送金をさせられ、100万円を超える被害が発生した例もあった。
消費者庁は、本件事業者が「消費者を欺き、返金ではなく送金をさせる行為」を行っていたことを確認したとし、注意を呼びかけている。
【寺村朋輝】
法人名
関連記事
2025年2月25日 13:402025年2月21日 15:302025年2月20日 13:002025年2月26日 13:302025年2月6日 11:002025年2月5日 15:002025年1月24日 18:10
最近の人気記事
まちかど風景
- 優良企業を集めた求人サイト
-
Premium Search 求人を探す