八百長疑惑の台湾人元選手、飲食業で奮起
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台湾代表にも選ばれるなど、球界屈指の内野手として実力、人気ともに高かった陳致遠(チェンチーエン)氏が、飲食業界で奮闘し、今度はビジネスパーソンとして注目を集めている。
台湾桃園県出身の陳氏は、2001年に兄弟エレファンツに入団し、その年、新人王を獲得。その後も、ベストナインやゴールデングラブ、打点王にも輝くなど、台湾野球界のスター街道を歩んできた。しかし、2010年2月に発覚した八百長事件で、兄弟エレファンツを解雇。球界には無実を訴えたものの退けられ、スポーツ界から消していた。
それからしばらくして、陳氏は、同じく兄弟エレファンツに在籍しながら、八百長事件で解雇された元投手の曹錦輝(ツァオジンホイ)氏と、台湾東部の花蓮市で、飲食店の共同経営を開始。解雇当初は、陳致遠や曹錦輝氏に対し、強い風当たりもあったが、「ワナにはめられたのでは」「やったとしても改心したのだから、許すべきでは」と言った声も根強くあった。陳氏は、台湾のテレビ番組にも時折出演し、アミ族ならではの陽気な性格を披露しており、依然として台湾国内で支持する声は多い。一部の野球ファンからは「陳致遠がいなくなって、台湾は国際大会でも弱くなった」「代表に残すべきだった」との声も聞かれるなど「一番サード」としての貢献度も高かった。
現在、陳氏は、花蓮市を拠点に、台北市でも「楽飯原味食屋」経営。アジア多国籍料理店として人気を集めている。現役時代に交友関係のあったプロ野球選手たちも、ひんぱんに食事に訪れているという。陳氏は「自分の人生は自分で切り拓かなければならない。別の分野でも多くの人に支えられ感謝している」と話している。陳氏は、自分をキャラクター化したスナックを発売するなど、タレント業や飲食業で今、波に乗っている。
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