2024年11月25日( 月 )

在福ドイツ人講師、VW信頼回復は可能

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東ドイツ出身で、来福しドイツ語学校を経営するアレックスさんが、福岡市のコミュニティラジオ天神に出演し、不祥事で世界的に非難を浴びたフォルクスワーゲン社の問題について言及した。アレックスさんは「ドイツ人は、サッカーと並んで、話題にするくらい『車』の話が大好きだ。新車の性能やガソリンの値段の話題などもよくされている。その中で、フォルクスワーゲンは、安全性とデザインの面で人気が高い。若年層がフォルクスを好み、中年層以上はポルシェやベンツを愛好する。ドイツ人は生真面目な部分があり、今回の件は、一旦、間違った方向に進み始め、それを阻止する者がおらず、猛進してしまった。フォルクスは絶対的な品質上位を保っていたのだから、誤った策を取る必要はなかったはず」と指摘、「経営陣が刷新され、今後、品質追究に務めれば、信頼の回復も可能なのでは」と独自の見解を述べた。


 また、ドイツでは9月、ヨーロッパの亡命規則を一時的に停止し、数千人の難民をオーストリア経由で受け入れる「大量受け入れ」の施策を表明。「道徳的で素晴らしい」とリーダーシップと手腕を評価する声が世界的に巻き起こる一方、移民流入で国の医療や教育制度への懸念や、国内与党議員からも批判の声が上がるなどしたため、支持率も下落傾向だ。


 アレックスさんは「ドイツとしての責任を果たしている。メルケル首相は道徳、倫理的に積極的な行いをしている。欧米諸国が武器を輸出しているから、めぐりめぐって難民が生まれる。原因は欧米諸国にもあるわけで、積極的に難民を受け入れ、全体の生活が整うような社会システムを構築すべきだ」と述べた。

 

【杉本 尚丈】

 

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