SBI新生銀、旧長銀時代の公的資金を完済、最後の1行

 SBIホールディングス(株)(東京都港区、北尾吉孝代表)と(株)SBI新生銀行(東京都中央区、川島克哉代表)は7月31日、預金保険機構および(株)整理回収機構が保有するSBI新生銀行の優先株式のすべてをSBIHDが取得し、公的資金約2,300億円を完済したと発表した。

 SBI新生銀の前身は1998年に経営破綻した旧日本長期信用銀行。1990年代後半以降の金融危機において、公的資金が金融機関に相次いで注入されており、返済が済んでいない最後の金融機関となっていたが、今回の完済により、約四半世紀が経ち終結したことになる。

 SBIHDが国保有の銀行優先株式のすべてを買い取るかたちで返済した。SBI側は3月に預金保険機構および整理回収機構との間で「確定返済スキームに関する合意書」に締結し、6月にはSBIHDが負担して返済する方針を示していた。SBI新生銀は23年に東京証券取引所上場を廃止していたが、返済の方針を示した後の今年7月11日、再び上場を申請している。

【茅野雅弘】

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