第二創業で総合ハウスメーカーに転身　IPOまで見据えた成長戦略｜アパックスホーム

＜COMPANY INFORMATION＞
（株）アパックスホーム
代　表：谷口淳
所在地：福岡市中央区大手門3-8-16
設　立：2011年12月
資本金：4,000万円
ＴＥＬ：092-726-8300
ＵＲＬ：https://apaxhome.co.jp

まず取り組んだのは
建築の「内製化」

　（株）アパックスホームは、アパートや戸建住宅の企画・建築・販売・賃貸管理までを一貫して手がける総合ハウスメーカーである。「関東方面への展開と東京プロマーケット上場」を明確な目標に掲げ、急成長を続けている。その転機となったのは、コロナ禍による業界変動だった。

    同社の代表取締役・谷口淳氏は当時を振り返り、「世の中が大きく変わるかもしれないという不安から、『このままではいけない』と強く感じた」と語る。市場の変化に柔軟に対応できる企業へと進化すべく、2023年12月、同社は「第二創業」を宣言。組織体制と事業モデルの抜本的な改革に着手した。

　まず取り組んだのは建築の「内製化」だった。それまで外部施工に頼っていたアパート建築において、自社で設計から施工まで一貫対応できる体制構築を急ピッチで進めた。採用強化により、社内に専門の設計・施工チームを設けたことで、建築の自由度や品質が飛躍的に向上。自社施工により、現場での品質管理や工程調整がしやすくなり、顧客ニーズに即した柔軟な対応が可能となった。

内製化ノウハウ
戸建にも応用

    この内製化の成功は、戸建住宅事業への本格参入にもつながった。実需を対象とする戸建住宅では、耐震性・断熱性・気密性といった性能面だけでなく、居住性やデザイン、使い勝手などが重視される。谷口社長は「建築の内製化で培ったノウハウを戸建住宅にも応用することで、より付加価値の高い提案が可能になった」と語る。

　現在、同社の戸建住宅ラインナップは非常に多彩である。建売住宅やセミオーダー型住宅、フルオーダーの注文住宅に加え、ローコスト型やハイクラス型といった価格帯別の商品も展開。顧客のニーズやライフスタイルに応じた幅広い提案を実現している。また、品質面では「大手ハウスメーカーと同等の品質を、地場工務店並みの価格で提供する」という点を強みとしている。

　このように、アパート・戸建の両事業において企画・設計・施工・販売・管理までを一貫して行う「総合ハウスメーカー」としての体制が確立された。施工力・設計力・管理体制を1社で完結させることで、他社との差別化を強化している。

関東展開とTPM上場へ
採用と育成に注力

    関東方面への展開に向けた動きも加速している。すでに東京・広島に拠点を開設し、2026年中には千葉・北九州方面にも拠点を新設予定。今後も他方面の展開を進めていく考えだ。

　こうした地域戦略の成果として、24年11月期の売上高は32億円を計上した。25年には40億円、26年には60億円の達成を視野に入れている。さらには、28年11月期に売上高100億円という目標も掲げており、採用活動や人材育成にも注力している。

　この急成長を背景に、同社は株式上場にも意欲的だ。まずは27年の東京プロマーケット市場への上場を目指し、その後は一般市場への本格的なIPOも視野に入れている。上場に向けては、事業拡大と並行してバックオフィス体制の整備・強化にも取り組んでおり、経理・総務・法務・人事といった管理部門の強化にも余念がない。

　さらに谷口社長は、「今後は不動産・建設事業とデジタル領域を融合させた新しいビジネスにも挑戦したい」と語り、住宅産業の次世代を見据えたイノベーションにも意欲を示す。DXの活用や、デジタルを活用した顧客体験の最適化、施工プロセスの効率化といった新たな取り組みが、今後の成長のカギを握ると見られる。

　アパックスホームの企業理念である「扉の向こうに夢がある」は、建物の取得は手段であり、その建物を利用して「どのような幸せを達成できるのかを提案し、実現する企業」へと進化を遂げようとしている。第二創業から3年で、施工内製化・関東方面への展開・住宅商品多様化・IPO準備など、企業としての成長エンジンはすでに動き出しているその姿は、今後の住宅業界において注目される存在となるに違いない。

＜求人情報＞
（株）アパックスホーム
業　種　：建設業・不動産業
職　種　：住宅営業
勤務地　：本社（福岡市中央区）、東京オフィス
採用担当：森田
ＴＥＬ　：092-726-8117
採用ページ：https://hrmos.co/pages/apaxhome/