「良い水創り、人財創り」の理念を継承し 国内外の水問題解決に挑む|ゼオライト
<COMPANY INFORMATION>
ゼオライト(株)
代 表:嶋村謙志
所在地:福岡市博多区那珂5-1-11
設 立:1970年8月
資本金:9,000万円
TEL:092-441-0793
URL:https://www.zeolite.co.jp
1970年8月設立で今年56年目を迎えたゼオライト(株)。水処理プラント、メンテナンスおよび宅配水を中核事業とし、一筋に水事業に取り組んできた。創業者の故・河村恭輔・勝美夫妻が築いた「良い水創り、人財(ひと)創り」という経営理念は、嶋村謙志社長らによって継承され、基盤をさらに強固なものとしている。
【目次】
- 技術を磨き、顧客に貢献
高い技術提案力と人財育成力、RO膜を用いた井水浄化システムで水道経費削減と安定供給を実現する。 - 大きな社会課題に対応
老朽化する水インフラに対し分散型水循環システムを開発しPFAS対策など社会課題解決に挑む。 - 国際事業を新たな柱に
海外での水再利用事業を拡大し、技術者育成と製造拠点の海外シフトでグローバル展開を進める。 - 求人情報
技術を磨き、顧客に貢献
ゼオライト(株)の強みは、高い技術提案力、自社で技術者を育成する人財育成力、そして何よりもメンテナンス力にある。メンテナンス業務では、システム導入後に納品した機械が常に正確に稼働するよう、定期的な保守点検を実施している。顧客との深い絆によりメンテナンス事業も好調で、着実に業績を伸ばし、2025年7月期は売上高42億円に達した。
代表取締役社長の嶋村謙志氏は、成功のカギは「お客さまに喜んでいただくこと」の1点に尽きると述べる。同社が提供する井水浄化システムは、敷地内の深井戸から揚水した地下水を透析や海水淡水化にも用いられる逆浸透膜(RO膜)や限外ろ過膜(UF膜)など高度な膜技術を用いて浄化するというものであり、高純度の安全な水を安定的に供給することができる。
同システムの最大のメリットは、従来の水道水調達と比較し水道経費を20~50%と大幅に削減できる点にある。水を大量に使用する工場やホテル、病院、大型商業施設などから好評だ。
地下水利用は災害時の給水確保(BCP対策)にも寄与することから、SDGsにも合致したビジネスモデルとしても評価されている。
このRO膜を利用した専用水道事業における実績は国内No.1を誇るまでになったが、同社は今後の成長のためにさらなる手を打っている。
今年2月、同業の新港テクノ(株)(神奈川県横浜市)がグループに加わった。同社は首都圏を中心に多くの優良企業の顧客を抱える。また同月、東北地方初となるメンテナンス拠点を仙台市に開設した。札幌でもホテル建設が相次ぎ多くの引き合いが寄せられていることから、拠点開設を検討するなど、全国でサービス網の強化を進めている。
大きな社会課題に対応
近年、日本の生活を支えるさまざまなインフラ設備の老朽化が指摘されている。水インフラは、言わば人口約1億2,000万人という条件に基づき設計、構築されたものであり、将来1億人を切ることを鑑みると、「大きすぎる」問題に直面している。とくに人口減少が著しい僻地では、維持が困難になっている。
同社は、老朽化するインフラ問題を解決するため、大学や同業者など、組織や業種の垣根を越えた協働を進めている。その核となるのが、「分散型水循環システム」の開発である。これは、地下水を利用する井水浄化システムと、汚染負荷の低い生活排水を回収・浄化し飲用以外の用途(中水)に再利用する排水再利用システムを併用するものである。
このシステムにより、飲用水の(上水)水源は従来の約5分の1まで削減可能だ。この分散型水循環システムをコンテナ内に集約した「可搬式分散型水循環システム」は、国土交通省令和7年度「上下水道一体革新的技術実証事業(AB-Cross)」において、「中山間部における分散型水循環システムの実証研究」((一財)造水促進センターらと共同)として採択されている。
26年4月から飲料水の水質基準に適用される有機フッ素化合物、PFAS(ピーファス)に対する基準への対応も、新たにサービスの提供機会となっている。同社はすでに、ビルの地下ピットにたまったPFAS汚染水を浄化する実績を有している。
このように、その時代における大きな社会課題の解決にも取り組む。
国際事業を新たな柱に
国内市場は今後大きく成長することは厳しいという認識のもと、嶋村社長は国際事業を将来の事業の柱とすることに本格的に取り組んでいる。5年で事業の柱を構築するという構想のもと、これまでの2年は主に視察に費やし、今後そこで得られた知見を基に、本格化させる。
ただ、海外現地にも競合は多く、海外市場は甘くないとして、価格競争を避けるべく、川の浄化などの事業ではなく、同社の強みである水の再利用に特化して展開する方針で取り組んでいる。工場排水を回収・浄化し、再度使用するビジネスモデルで、東南アジアおよびグローバルサウスを中心に展開している。また日系の大手総合商社や実績を持つ地場メーカーと提携するなど、資金回収リスク分散のための協業体制も整えた。
国際事業を将来の柱とするため、同社は現地で事業遂行を担えるベトナム人技術者の育成にも注力しており、5年後を目標に海外事業を柱とする計画である。昨年採用したベトナム人スタッフは1年で設計図面をスピーディーに書けるようになり、同僚から頼りにされる存在へと成長している。
コスト競争力強化のため、製造をベトナムにシフトすべく、工場建設を計画している。敷地約1,800m2を予定しており、製造コストは国内の半額になると見込む。
嶋村社長は、「良い水創り、人財創り」の企業理念を継続することが自身の責務であるとし、設立60周年に向け、国内外の社会に貢献する新たな中枢事業の柱を確立することを目指している。
<求人情報>
ゼオライト(株)
業 種 :水処理装置設計・製造・メンテナンス、ボトルウォーター製造・宅配、浄水器レンタル
職 種 :営業・設計・工事・メンテナンス
勤務地 :福岡(本社)、東京支店、大阪支店
採用担当:阿部・廣瀬
TEL :092-441-0793
採用ページ:https://www.zeolite.co.jp/recruit/








