長登屋(名古屋市)に勧告 菓子製造委託で約5,400万円を不当に差し引き

 公正取引委員会は2月2日、下請代金支払遅延等防止法(下請法)に違反する行為が認められたとして、菓子製造・販売を手がける(株)長登屋(本社:名古屋市西区、代表取締役加藤裕之)に対し、同法に基づく勧告を行った。下請事業者の責めに帰すべき理由がないにもかかわらず、下請代金を減額していたことが違反に当たると判断した。

 公取委によると、同社は2024年9月~25年9月までの間、他の事業者に自社が販売する菓子の製造を委託していた。この取引において、下請事業者13社に対し、「値引A」「値引B」と称する名目で下請代金から一定額を差し引いて支払っていた。減額総額は5,475万5,701円に上る。

 「値引A」は、特定商品の希望小売価格に一定率と納入数量を乗じた金額を下請代金から差し引くもので、8社に対して約500万円が減額されていた。「値引B」は、仕入金額に一定率を乗じた金額を差し引くもので、13社に対し約4,900万円が減額されていた。いずれも下請事業者側に責任はなく、下請法が禁じる不当な代金減額に該当すると認定された。

 同社は25年12月22日に下請事業者へ全額を支払っている。

 なお、下請法は、2026年1月から「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)」へと改正・施行されたが、本件の取引は改正前に行われたため、従前の下請法が適用された。

【寺村朋輝】

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