旧統一教会解散命令、4日に東京高裁で可否を判断~国と教団の戦いはいかに

 旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に対する文部科学省の解散命令請求について、東京高裁は4日、宗教法人法に基づく解散の可否判断を行う。同日午前中にも出される見通し。

 教団の解散を命じた2025年3月の東京地裁決定を支持した場合、教団財産の清算手続きが始まる。09年に福岡や東京などで公安警察による霊感商法の摘発が行われたことを機に出したコンプライアンス宣言後の被害実態や、被害回復の取り組みが焦点となる。

 22年の参院選中に起きた安倍晋三元首相の銃撃事件を機に、高額献金や政治との関係に対する批判が高まり、自民党が断絶宣言を行う事態となった。宗教法人を所管する文部科学省は23年に解散命令を請求。東京地裁は昨年3月、教団信徒による不当な献金勧誘行為について「類例のない膨大な規模の被害を生じさせた」として、民法上の不法行為を根拠に解散を命じた。

 なお、これまで宗教法人法に基づき解散を命じられたのはオウム真理教と明覚寺の2例。同法81条1項は解散命令について規定しており、以下の要件に一つでも該当すると認められたときは、所轄庁や検察官による請求、あるいは職権で解散を命じることができる。

「法令に違反して、著しく公共の福祉を害すると明らかに認められる行為をしたこと」

 この「公共の福祉」という点が重要で、旧統一教会の諸問題もこの部分が問われることになる。過去には、地下鉄サリン事件などを起こしたオウム真理教がこの要件の適用を受け、1996年1月に最高裁で解散命令が確定した。

 旧統一教会に関し国が認定した被害は1,559人、約204億円に上るが、実際はこれ以上とみられ、地裁は「コンプライアンス宣言後も、顕在化しない被害申告が相当程度想定される」と指摘していた。

 4日の高裁判断で再度解散命令が出た場合、任意団体として活動を続けられるが、宗教法人を剥奪され、税制上の優遇措置を受けられなくなる。一方、命令が取り消されると文科省は最高裁に特別抗告を行うことになる。

 なお、高裁判断後の全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の記者会見や、教団側の見解などの詳報は、随時お伝えする予定。

【近藤将勝】

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