既報『全国組織・全管協を仕切る高橋誠一名誉会長とは(4)全管協は会員企業へのノルマで違法行為を放置』で、全管協の会員企業や会員企業の代表者が、本来党員となる個人が支払うべき党費を負担している実態があること、そしてこの行為は政治資金規正法上の寄付行為にあたる可能性があることを指摘した。
ロビー活動自体は合法
自民党員の獲得・拡大について全管協(全国賃貸管理ビジネス協会)の政治団体である「全国賃貸住宅経営者政治連盟」(ちんたい政連)は、全管協名誉会長の高橋誠一氏が2021年5月から会長を務めている。
同連盟のホームページを確認すると、高橋会長のあいさつの下にちんたい政連の活動趣旨について次のような記載がある。
当政治連盟は、自民党最大の議員連盟である賃貸住宅対策議員連盟(通称「ちんたい議連」衆議院議員 石破茂 会長)と連携して、これまでさまざまな成果をあげて参りました。
ちんたい政連は、家賃の消費税非課税化や定期借家権制度の導入などを働きかけて実現したと成果を誇っているが、もちろん自民党側のカウンターパートである賃貸住宅対策議員連盟(ちんたい議連)会長の石破前首相らの動きがなければ実現しなかった。業界団体が政治団体を作り、政府与党に働きかけること自体は違法でも何でもない。
日本医師会が医師連盟を作っているように、あらゆる業種・業界が政治団体を通じてロビー活動を行い政策に反映させていくことは、民主主義にとって不可欠といってよい。問題は、その活動が法令や社会的規範に則って行われているのかどうかである。
政治連盟活動費を党員費に流用
これまでの取材において全管協の会員企業や会員企業の代表者が、本来党員となる個人が支払うべき党費を負担している実態が浮かび上がってきた。さらに全管協本部が政治団体・ちんたい政連の活動費を流用して新規党員を獲得するよう指示するメールを全国の支部や会員に送信していたことがわかった。
当社はこのメール原文を入手したので紹介する。
2020年10月12日と13日に全管協の担当者から職域支部へ送信されたメールである。メールのタイトルに「活動費を活用した新規党員獲得など」と書かれ、「現時点までに確保いただいています新規党員数のおよそ10倍の新規党員確保が、全体として必要となる状況であります。」と示されている。
また、「活動費を活用し、新規党員を大幅に増やしている支部がございます。」と地方支部での状況を紹介した上で、「全管協・高橋誠一会長は、『活動費を使って新規党員の獲得をすすめていただきたい』と申しております。」と高橋氏の意向を伝えている。
さらに「高橋会長と菅義偉総理との面談」と写真を添付した上で、「その席で、高橋会長より「党員33,000人の達成を目標に取り組んでいる」旨、ご報告されました。」とある。
この全管協本部のメールに基づいて党員獲得が行われているとすれば、政治資金規正法上の寄付行為にあたる可能性がある。
同法第22条の6項には「何人も、本人の名義以外の名義又は匿名で、政治活動に関する寄附をしてはならない」とある。企業やその代表者などが当人に成り代わって党費を支払うのは、違法行為にあたる恐れがある。
(つづく)
【近藤将勝】









